意外に教わらないのがウェッジの選び方ではないでしょうか。
経験者からはとりあえず◯度と◯度の2本用意するように言われるだけかもしれません。
しかしながらウェッジは使う頻度が多いだけに、しっかりと自分に合ったものを選びたいところです。
今回はウェッジの選び方について、重さ、ロフト、バンスなどいろいろチェックするポイントをお伝えします。
ウェッジの選び方を知ればスコアが縮まる
今回はウェッジの選び方について話をしますが、それはウェッジを操れるようになればスコアが縮まるからです。
ゴルフのスコアをまとめるためには、150ヤード以内をどれだけ効率的に回れるかが重要です。
理想は『1アプローチ+2パット』、もしくは『2アプローチ+1パット』の3打でまとめることで、アマチュアにとってはそれで十分です。
その中で、2打で上がれるものが1回でも混ざってきたら御の字ではないでしょうか。
ウェッジは2~3本を使い、様々な状況に適応させたショットを打つ必要があります。
しかし、ウェッジと聞くとスピン性能、つまりフェース面の性能に目がいくのがアマチュアの特徴です。
スピン性能はもちろん大切ですか、ウェッジは色々な状況で扱うため、しっかりと操れることが前提であり、スピン量がどれくらい自分にとって必要なのか考えなくてはいけません。
つまり、自分に合ったウェッジを見つけることが大切です。
自分が扱いやすいウェッジに出会うためには、それなりにウェッジに対する知識が必要不可欠です。
そこでウェッジの重さ、ロフト角、バンス角について、次から説明していきます。
ウェッジの重さの選び方
さっそくウェッジの選び方について解説していきます。
始めに重さについてです。
基本的にゴルフクラブは長い番手から短い番手にかけて重量を重くするのが基本です。
ウェッジで言えばピッチングウェッジより、ウェッジが短ければ重くするのが基本です。
ただウェッジはすべて同じ長さになっていることもあるため、あくまで基本的考え方として押さえておきましょう。
従来ウェッジは重さを使ってショットすることが基本と言われていました。
そのため重いウェッジを使うことが正しいとされていた関係で、アマチュアでも重たいダイナミックゴールド装着モデルをすすめられることが多くありました。
もちろんそれを扱えるだけの筋力があれば良いのですが、実際は軽くスイングすることもあるため重すぎてヘッドが早く落ちてしまう、また重すぎるが故に操作性にかけるなど問題が発生してきます。
そもそもアイアンに比べ、ウェッジのヘッドは重くできています。
そこにさらに重いシャフト挿すことはアマチュアにとってはオーバースペックの可能性大です。
無理にプロゴルファーと同じスペックを使う必要はありません。
アイアンに比べどの程度重くするかは人それぞれですが、スイングが緩まず、操作性が保てる重さにすることをおすすめします。
ウェッジのロフトとバンスの選び方
重さについて理解できたところで、次はウェッジのロフト角とバンス角の選び方についてです。
ウェッジのロフト角とバンス角の選び方について、それぞれ理由があります。
●ロフト角の役割
ロフト角はボールの高さと飛距離に影響します。
角度が小さいほどボールは低く飛び出し飛距離が出ます。
対して大きいほどボールは高く上がり飛距離は出ません。
選び方は基本的には、ピッチングウェッジを基準にロフト角を選びます。
2~3本のウェッジを用意することが基本となり、ピッチングのロフト角に対して4~6度間隔でロフト角を選べば失敗はありません。
●バンス角の役割
バンス角はリーディングエッジが刺さり過ぎないようにする役割を持っています。
特にバンカーでは砂に潜り過ぎてしまうことを抑え、バンスの弾きによって砂を爆発させボールを上げてくれます。
そのためバンス角は大きいほうが(ハイバンス)初心者には向いていると言われています。
ただし、バンスは目的(バンカーで使うかどうか)やスイングタイプ(打ち込みが強いかどうか)で変わります。
おすすめはバンカーで使用するものはハイバンス、その他はスイングタイプによってバンス角の大きさを選ぶと良いでしょう。
打ち込みが強いゴルファーは、ハイバンスにするとざっくりを軽減してくれるのでおすすめです。
グリップ選びも重要なウェッジ
ウェッジを選ぶ際に、できる限りグリップも考えて選ぶようにしましょう。
グリップはどれも同じだと思っている人は、正しい選び方を知れば、ショットの精度を変えられるかもしれません。
まず、グリップには太さによる違いがあります。
グリップが細くなると手首が自由に動くため、操作性が向上します。
逆に太くなると手首の可動域が制限され、フェース向きが安定します。
手のサイズや好みによって異なりますが、基本的にアイアンの延長で太さを考えるのが良いでしょう。
グリップで注意してもらいたいのがバックラインの有無です。
ドライバーやアイアンでは、フェースを一定に保つためにバックラインの入ったグリップを使用しているケースがあります。
しかしウェッジはフェースの開閉を行うため、バックラインがあるとそのせいで違和感が出てしまう可能性大です。
そのためフェースの開閉を前提に考えると、バックラインがないほうがおすすめです。
またグリップを標準のものから変える場合、重さに注意してください。
グリップの重さにより、ウェッジのバランスが変わってしまうからです。
敢えてバランスを軽くするのなら重いグリップを、重くするには軽いグリップにすることで可能です。
ウェッジの重さを使ったアプローチ
グリーン周りのアプローチでは、クラブの重さを利用して行ないます。
アプローチの基本は、スタンスを狭く左足体重、ボールは右側に置いて軽いハンドファーストに構えます。
その状態でクラブの重さを使って振り子運動の要領で打ちます。
しかし、『振り子運動=体を固めて打つ』と思っている人が多くいます。
あくまでも振り子運動ですから腕はリラックスさせて、固定するのは手首の角度だけです。
またフェースを真っ直ぐに動かそうとする人がいますが、アプローチでもフェースターンは必要です。
フェースターンをしないと、ダフりやザックリなどのミスショットを誘発します。
フェースターンをしてもミスになってしまう人は、ヒールを浮かせた状態で打つとうまくいくでしょう。
アプローチは基本となる形を反復練習しましょう。
基準ができたらフェースの開閉やボールの位置を変えてバリエーションを増やします。
あとは実際のラウンドでどの打ち方を選択するかが問題です。
選び方は経験を元にライの状況やこれまでの確率を分析して決められるようになりましょう。
バンカーショットは重さよりバンスの使い方
ウェッジを確実に使うのがグリーン周りのバンカーショットです。
バンカーショットは通常のアプローチのように重さを使うというよりも、バンス使って飛ばすことが特に重要です。
バンカーショットの基本はフェースを開く、オープンスタンス、重心は低く、ボールの手前(ボール1.5個分)に打ち込んでいくことです。
それでボールを打つことなく簡単に上がります。
そのため重さに頼るより確実に狙ったポイントにバンスを当て込むことが重要になります。
バンスの使い方が身についてきたら、フェースの開閉を微調整して、ボールを上げる高さを変えられるようにしましょう。
飛距離は重心の高さを変えることで簡単に行うことができます。
重心が低いほど飛距離は落ち、高いほど飛距離が出やすくなります。
高さや飛距離でウェッジのロフト角の選び方を悩むゴルファーがいますが、使いやすいほうを優先すべきです。
ウェッジを開き切っても超えないあごの高さがあるときは、とりあえずロフト角の大きいものを選ぶくらいで問題ありません。
尚、雨の後の硬く締まったバンカーはバンスでなく、ネックを打ち込むイメージで打ったほうが良いでしょう。
硬いバンカーは、バンスが弾かれ過ぎてしまうからです。
ウェッジを知って周りと差をつける
ウェッジ選びは知れば知るほど面白くなります。
バンスは角度だけでなくソール幅や削り方でも差が出るからです。
そうした知識がつくことで色々な使い方ができるようになって、小技のバリエーションも増えてくることでしょう。
もしウェッジが上手くいかずミスショットが多いようであれば、一度今のウェッジを見直してみてください。