プロゴルファーのラウンドに掛ける時間はアマチュアと比べると短いです。
高い技術を持っているからと言うのも一つはあるかもしれませんが、実はそれだけではありません。
彼らはプレー中の無駄を無くすことに真剣に取り組んでいます。
「ゴルフが上手い」は技術的なことだけを言うのではなく、短時間でのプレーを心がける姿勢も含まれています。
プロゴルファーとアマチュアのラウンドに掛かる平均時間の違い
プロゴルファーもアマチュアも18ホールを普通にプレーするのに、4時間が標準と言われています。
ハーフ2時間~2時間半をラウンドの所要時間の限度として設けているゴルフ場も少なくはありません。
ラウンドをホール毎に均等割りする目安として、パー3を10分、パー4を15分、パー5を20分とします。
アマチュアと言ってもゴルフのレベルによって多少差があるのは当然です。
ハーフ2時間は中~上級者であれば問題ありませんが、初心者やラウンドに慣れていないゴルファーにとっては難しいペースになるでしょう。
また土日祝日にラウンドするゴルファーが多く混み合うと、ハーフ3時間以上掛かることも多々あります。
そのような場合は時間を目安とするのではなく、前の組と1ホール以上差が出ないようにすればスロープレーとはなりません。
プロゴルファーはそのような状況でラウンドすることはあまり無いので、やはり平均4時間と言えるでしょう。
しかし2サムで2時間以内でラウンドしたプロゴルファーもいます。
男子が1時間46分、女子が1時間35分、共に70台でアンダースコアではありませんでした。
プロゴルファーのラウンドはショットまでの時間が短い
プロゴルファーがラウンドに掛ける標準4時間前後でプレーできるのには理由があります。
早くラウンドするために全ての行動に時間を全く掛けないわけではありません。
プロゴルファーのツアーを見ていると分かるのですが、要所要所でじっくり時間を掛けているのが分かります。
1打に生活、そして人生が掛かっているのですから当然のことと言えます。
ショットの直前の方向照準や素振りにはじっくりと時間を掛けます。
しかしそれ以外は無駄な動作を省き、機敏に動きまわることで時間をあまり掛けないように行動しています。
一つ一つの行動で短縮される時間は短い時間にしかなりません。
しかしその短い時間の積み重ねが、1ラウンド全体でのプレーに掛ける時間の短さへと繫がっているのです。
常に心がけていれば何ら難しいことではないのですが、残念ながら実行できるアマチュアはそう多くありません。
技術とは別に掛ける時間を短縮できる場面を見つけ、常に機敏に行動するようにしましょう。
ラウンドで移動を素早くしているのがプロゴルファー
近年アマチュアのラウンドはセルフプレーが主流となっており、自動カートを利用してのラウンドが多いです。
しかしプロゴルファーはプライベートでも公式戦でも歩いてラウンドをします。
またプロゴルファーを目指している研修生なども歩いてラウンドをします。
自動カートを利用しているアマチュアよりも、歩いてラウンドをするプロゴルファーの方がラウンドに掛ける時間が短いのは何故なのでしょう。
それは目的地までの移動を素早く行うように心がけているからです。
常に小走り、または早歩きで移動することで無駄な時間を使わないようにしています。
比べてアマチュアは目的地までのんびり歩くことが多く、移動に無駄な時間を掛けています。
または自動カートがあることによって、カート頼りの移動になってしまい、自分が動いた方が早いのにカートを待ったり、わざわざカートまで戻ったりなど要領の悪い動きをしてしまいがちです。
そのような無駄な時間の使い方が、全体的なプレー時間を長くしてしまっているのです。
プロゴルファーはボールを探す時間が短い
プロゴルファーであっても当然ミスショットをすることはあります。
ティーショットで左右に大きく曲がり、林の中へ入っていくようなこともあります。
アマチュアとのラウンドに掛かる時間の差を生んでいるのは、このミスショットへの対応に掛ける時間です。
近年セルフプレーが主流となっていることもあり、打ったボールの行方を自分、もしくは同伴競技者が見ておかなければなりません。
しかし多くのアマチュアはボールを見ていなかったり、見失ってしまったりするものです。
結果どこにボールが飛んで行ったのかが分からず、ボール探しに無駄な時間を消費してしまうのです。
またゴルフルールではボールを探す時間は5分と決められているのですが、諦め切れずにそれ以上探し続ける人もいます。
それは全く周りのことを考えられない行動です。
プロゴルファーは、専属キャディが付いていることもありますが、自分でもしっかりと打ち出したボールの行方をしっかりと把握しています。
ですから左右に大きく曲がって行方知れずになりそうなショットで合っても、ボールを探すのにさほど時間を使いません。
これが一番大きな時間の差を生むことになります。
やはり技術的なところの差も多少はある
当然のように、プロゴルファーとアマチュアでは技術的な差は大きくあります。
プロゴルファーのようにアンダーでラウンドできるアマチュアはそう多くはないでしょう。
「技術的な差」と最初に言いましたが、それは彼らのような距離や方向など的確なショットをできる技術のことではありません。
「ミスショット」のことです。
プロゴルファーでも当然ミスショットをすることはあります。
ただアマチュアとラウンドでの時間の差が出るのは、ミスショットが少ないこととリカバリー力の高さです。
やはりプロゴルファーはミスショットがアマチュアに比べて極端に少ないです。
当然その分ショットの回数も減りますし、グリーンまで短い時間で進むことができます。
またミスショットをした後も決して無理をせず、確実にフェアウェイに運ぶなどリカバリー力にも長けています。
ミスショットが出るのは仕方のないことですが、大きなミスをしないこと、そしてできる限りミスショットを減らすこと、そしてミスショット後は決して無理をしないことを心がけましょう。
それぞれがしっかりと心がけることが大事
ゴルフで良く言われるのは、プレーが上手なことよりも格好良いのはラウンドがファストプレーであることです。
プロゴルファーはプレーが上手い上にファストプレーなので、とても格好良いことになります。
どんなにゴルフが上手であってもラウンド中無駄な時間ばかりを掛けてしまって、周りに迷惑を掛けるようなスロープレーをしているような人を格好良いと思う人はいません。
もちろんプロゴルファーの様に真剣にプレーするため、要所要所で時間を掛けることは悪いことではありません。
ただラウンド中に時間を掛ける必要のない場面で如何に時間を短縮できるかが重要になります。
もしかしたら、それでは自分のプレーのリズムが変わってしまうと言う人もいるかもしれません。
しかしあなたのリズムであるスロープレーで、周りの人全てのプレーのリズムが崩れてしまうことを忘れないでください。
一人くらい大丈夫だろうと言うことはありません。
一人がスロープレーすることで、その日ゴルフ場でプレーしている全ての人の進行が遅くなってしまうのです。
最もプロゴルファーを参考にして欲しいことは
ゴルフ上達のため日々努力している人は多いでしょう。
時間があればプロゴルファーのスイング動画を見ていませんか?
そしてツアー観戦に行ったり、テレビでツアーを見たりもしているでしょう。
彼らのスイングで研究することも大切ですが、特にツアーを見るときなどはプレー以外での彼らの動きにも注目してみてください。
いかにスマートにラウンドを進行しているかを見ることができるでしょう。