ドライバーを飛ばすパワーをつける筋トレのススメ

ゴルフにおいて筋トレは必要か必要ないかは良く論じらますが、答えは筋トレはやるべきだと考えられます。

ドライバーで遠くに飛ばすためには筋力は必要不可欠だからです。

またアンジュレーションのあるコースで、ラフや傾斜、バンカーからターゲットを狙い撃ちするには、下半身が安定していなければなりません。

そもそも、長時間プレーするゴルフには体力が必須です。

20代をピークに年齢ともに筋力も低下するので体力維持も必要になってきます。

大事なことはゴルフで最高のパフォーマンスをするために必要なだけの筋肉を鍛えることです。

そもそもドライバーを飛ばすには筋トレは必要なのか?

タイガー・ウッズの登場によって、近年のプロゴルフはそれまでの職人ゴルファーの時代から、ドライバーショットを300ヤード以上も飛ばすアスリートゴルファーの時代になりました。

時代の流れに乗り遅れまいと、筋トレやダイエットを取り入れるゴルファーも増えました。

しかし、その筋トレとダイエットがスイングに悪影響を及ぼしてしまったゴルファーも多く存在します。

勿論、アマチュアゴルファーにも筋力はあった方が良いのですが、スイングは上半身と下半身のバランスが非常に大切で、間違った筋トレをするとそのバランスが崩れてしまいます。

下半身や体幹を鍛えるのは良いのですが、筋トレのやりすぎで上半身までムキムキになってしまっては、それこそ腕の力に頼ったスイングになりかねません。

体に筋肉がつくとヘッドスピードが速くなりすぎて、それまでの自分の感覚とは違ってきてしまい、インパクトのタイミングが微妙にズレることもあります。

ゴルフのトレーニングは、あらゆる意味で身体のバランスが大切です。

ドライバーもアイアンも飛ばすパワーは下半身から

ドライバーもアイアンも飛ばすためのスイングは、下半身のパワーがとても重要です。

実は大半のエネルギーは、腰の回転とそれを支える両足の力によって生じています。

そもそも上半身と下半身を比べると、生み出すパワーは圧倒的に下半身が大きいのです。

ドライバーを腕力で振り回して飛ばすより、腕を腰の回転に連動させてドライバーを振る方が飛距離も方向性も優れています。

しかし速く振る能力も大事で、腕を振る速さについていく腰の回転スピードが必要なので、下半身の強化が必要だといえます。

ゴルフに必要な下半身強化が簡単にできる筋トレはウォーキングです。

下半身の強化だけでなく、バランス感覚を養うのにも効果的です。

ゴルフが上手くなる歩き方は、胸を張り、背筋を伸ばし、骨盤を少しだけ前傾させます。

そして腰の位置を高くキープする意識を持つことがコツです。

歩く時は腕を後ろに振ることで、骨盤が連動して動き、スムーズに足が出ます。

踵から着地したら、足の裏全体を使って体重を拇趾球に送り、最後は足の指全体で地面をつかむようにして送り出します。

この歩き方だと確実にこれまでより歩幅が広くなり、骨盤周辺にある腸腰筋が伸びて、股関節の動きに余裕が出ます。

つまり正しい姿勢で歩くことは、股関節のストレッチをやっているのと同じ効果まであるのです。

ドライバーに飛ばすパワーを伝える体幹の重要性

下半身の強化と並んで重要なのが体幹の強化です。

体幹は具体的には腹から腰、背中の体の奥の方にある筋肉群をいいます。

体幹には自分の体重を支える、という人間としての基本的な動きをコントロールして、体のバランスを取るという重要な役割があります。

ゴルフでは体幹が弱いと、アドレスからインパクトまでの前傾姿勢をキープしておくことができません。

ドライバーのインパクトの時に下半身で生まれた飛ばすためのパワーを伝えるには、下半身とドライバーを繋いでいる体幹がしっかりしていなければなりません。

体幹は体の軸であると同時に、下半身と連動した飛ばすためのエンジンの役割も果たしているからです。

また、体幹は筋トレの際に体を支える姿勢保持筋として使われていて、筋トレをすることは同時に体幹も鍛えていることにもなります。

体幹を鍛えるためのオーソドックスな筋トレは腹筋と背筋で、家でも簡単にできます。

正しいやり方をマスターしておけば、家でも効果的に鍛えることができるでしょう。

使わない筋肉を筋トレで鍛えて左の素振りでバランスを保とう

左で素振りをすることを、多くのレッスン書やプロゴルファーが推奨しています。

ゴルフではドライバーに限らず、球を飛ばすためには普段の生活では使わない筋肉を使います。

ただ筋トレで鍛えているとしても、常に片側の筋肉や関節だけに負荷がかかっています。

これを繰り返していると、骨盤が歪んだり手足の長さが違ってくる恐れがあるのです。

具体的にいうと、右利きのゴルファーの場合バッグスイングでは特に右の外腹斜筋と左の内腹斜筋が伸び、フォローでは左の外腹斜筋と右の内腹斜筋が伸びることになります。

一見すると左右の腹斜筋を均等に使っているようですが、左右の筋肉では、負荷の違いが生じます。

実際のゴルファーによっては、右の背筋が発達する人もいれば、左の背筋が発達する人もいるということです。

ゴルフでは、左右の筋肉に均等の負荷がかかるということはまずありません。

そこで、左打ちの素振りをすることで、あまり使われていない筋肉を使い、左右のバランスを取ることが大切になってきます。

ラウンド中だけでなく、ドライバーを飛ばす練習で右打ちを続けた後など、クールダウンの意味も兼ねて左打ちの素振りをすることをオススメします。

日常生活でできる飛ばすパワーを養う筋トレ

スポーツジムに通うというのも良いのですが、そんなお金も時間もないというゴルファーは普段の日常生活に筋トレを取り入れましょう。

ゴルフが上手くなるのはもちろん、ドライバーで球を飛ばすために必要なパワーを養うことができるからです。

・朝、目が覚めたら布団でストレッチ

起きる前にストレッチをすると、眠っていた体の機能が目覚めます。

朝が弱い人には効果的です。

・歯を磨きながら片足立ち

ゴルフに欠かせないバランス感覚を養うためのトレーニングです。

左右の足を交互に上げる、慣れてきたら片目をつぶって片足立ちしてみてください。

・トイレでスクワット

洋式トイレでも便座には座らず三十秒ほど腰を浮かします。

・通勤時のカバンは左右の手で持ち変える

両手のバランスも大事です。

・電車は吊革に捕まらない

バランス感覚を養うだけでなく下半身の筋トレにもなります。

・階段は一段飛ばしで上がる

下半身の強化と股関節の柔軟性のストレッチになります。

・常に姿勢に要注意

日常生活の姿勢はゴルフのアドレスに直結しています。

常に背筋を伸ばし、椅子に座るときは足を組まず両足は床にまっすぐ下ろします。

・バランスボールに座る

座っているだけで股関節のストレッチになります。

お尻を前後左右に揺らすと、骨盤周辺の筋肉のストレッチにもなります。

・お風呂で背中を洗う時

背中を洗う時は左右交互に片手だけで洗います。

これだけで、肩関節の可動域が広がり、ドライバーのスイングアークが大きくなります。

飛ばすため必要な自宅でできる王道の正しい筋トレ

・クランチ(腹筋)

腹筋は筋肉の中でも大きい部位で、ドライバー振る力と飛ばすために必要な強いインパクトを生み出す筋トレです。

肩甲骨が床から離れる程度で十分で、へそを見るように息を吐きながら2秒で上げ、1秒キープ、息を吸いながら3秒かけて元の位置に戻りましょう。

・バックアーチ(背筋)

背筋はアドレスからフィニッシュまで欠かせない前傾姿勢のキープを強化します。

うつぶせになり、頭と足を少し浮かせます。

両手は体の横に置き、手のひらを床に付けて身体を安定させます。

息を吐きながら2秒で頭と足を上げ1秒キープ、息を吸いながら3秒で頭と足を少し浮かせた最初の状態に戻します。

・スクワット(屈伸)

ドライバーやアイアンで飛ばすためには、上半身を支える、安定した下半身を作るのに最適な筋トレです。

スタンスを肩幅よりも少し広めにとり、膝とつま先は同じ方向に向けます。

両手は後頭部にセットして胸を張り姿勢を正して立ちます。

お尻を後ろに引いて太ももが床と平行になるまで息を吸いながら3秒かけて腰を下ろして1秒キープ。

腰を息を吐きながら2秒で上げて元の姿勢に戻ります。

膝を完全に伸ばしきれないようにし筋肉の緊張を緩めないことが大切です。

ゴルフはバランス、正しい筋トレのススメ

ゴルフが上手くなるためにはある程度の筋力と体の柔軟性が大切です。

しかしゴルフのスイングは上半身と下半身のバランスが非常に大切ですが間違った筋トレをするとそのバランスが崩れてしまいます。

まずは、日常生活に筋トレを取り入れ、慣れてきたら正しく効果のあるやり方でウォーキングや腹筋にスクワットなどの筋トレを日課にしていけば、必ずラウンドでドライバーを飛ばす力が身に付き、安定したアイアンショットを打てるようになります。