アイアンショットでダフリやトップが続くと、誰でも苦手意識を持ってしまうのです。
なぜミスショットになるかの原因を探して対処しようとしても、もともと苦手なのですからそう簡単に上手くいくはずもありません。
今回は苦手なアイアンを得意なクラブにする、画期的な練習方法を紹介します。
「なぜかアイアンが苦手」なら2つの修正法から選ぶ
アイアンに苦手意識を持ってしまうと、スコアがまとまらなくなるのがゴルフというスポーツです。
なぜアイアンが苦手なのかは個々のプレイヤーによって違うわけですが、正しいインパクトができていないことが根本原因のはずです。
正しいインパクトができないと、当然ミスショットになってターゲット方向に飛ばないか、もしくは距離が合わずにリカバリーショットが必要になります。
そのリカバリーショットが上手くいくようなら、もしかしたら苦手意識を持つことはないのでしょうが、間違いなく「寄せワン」も苦手になっていることでしょう。
だからといってリカバリーショットの練習をメインにしては本末転倒、まずは正しいセカンドショットを打てるための練習が必要です。
ここで2つの選択肢があります。
1つ目は初心に戻ってスタンスのとり方から始めて、いわゆる教科書通りのスイングを完成させる方法です。
後々を考えると1から出直したほうが、正しいだけではなく綺麗なスイングを作ることができるはずです。
2つ目はミスショットの原因となる悪い部分だけを矯正する、即効性のある対処法です。
なぜアイアンが苦手なのかの理由を探すより練習しよう!
苦手なアイアンを克服するためにはとにかく練習が必要です。
たくさんの教本やDVDを見るだけでは、身体がその動きをすることはないはずです。
なぜならトップの位置からインパクトまでのダウンスイングは、0.5秒もないといわれていて、ダウンスイング中に考えながら動作を変更することはできないからです。
つまりトップの位置から始動したとき、すでにインパクトの形は決まっているのです。
大事なことはヘッドの軌道を毎回同じようにすることです。
そのためにはたくさん素振りをして、狂いのないスイングフォームを作り上げることが必要です。
このときのスタンスは必ずしも肩幅である必要はなく、両足を閉じていても大股に広げていても問題はありません。
また縦振りや横振りなど面倒なことは考えずに、「大きいスイング」を心がけましょう。
勢い良く振ると「ブン!」と音が鳴るので、左耳で音が聞こえるようになるまで素振りをしましょう。
1日200回毎日素振りをすれば、1か月も経たずにスイング軌道は安定してくるはずです。
素振りだけなら自宅周辺でできるでしょうから、とにかく地味な練習をこなしてみてください。
アイアンが苦手になったのは単純に慣れていないから
毎日素振りを続けていけば、アイアンに対する苦手意識は少なからず薄れてくるはずです。
最近のアイアンアセットは5番からのストロングタイプが主流ですが、以前は3番アイアンからセットとして組まれていたのはご存知でしょうか。
当時「初心者は、まず7番アイアンで練習!」といわれていましたが、なぜ7番アイアンから始めたかといえば、ボールポジションが身体の中央で合わせやすいためスイングを作る上で好都合だったからです。
球筋が安定してから徐々に長いクラブを練習するようになり、5番アイアンが打てるようになると、いよいよドライバーの練習が始まったものです。
このころ3番アイアンや4番アイアンは、実際にコースデビューするようになってから練習すること多かったようです。
そのため当然「3番アイアンが苦手」というのは珍しいことではなく、多くのゴルファーの共通認識だったわけですが、今では「5番アイアンから始める」と指導するプロが増えてきています。
ちなみにストロングタイプのアイアンセットだと、5番アイアンがもっとも上の番手になるので、以前のアイアンセットであれば3番アイアンからスタートしたのと同じことになります。
この考え方だと「番手に慣れること」が苦手意識を消してくれますので、素振りは5番アイアンから始めるようにしましょう。
苦手なアイアンはティー打ちで矯正する
アイアンの苦手意識が消えたら、次の練習は正しいインパクトです。
フェースの真ん中でボールを打つ練習をします。
本来はスイートスポットでインパクトをするほうがスコアアップとしての効果は高いのですが、ここは苦手意識の払拭がテーマなので、イメージもしやすいフェースの真ん中を使います。
練習場ではティーアップしたボールを打ちます。
ティーアップしていますのでダフリの心配はないはずですが、フェースの真ん中に当たらないと、グリップを握る手に大きな衝撃を受けるので分かります。
ここで大事なことは、ティーアップした分だけ5番アイアンを短く握ることです。
ティーアップした分短く握らないと、間違ったスイングプレーンが身についてしまうからです。
フェースの真ん中でインパクトができるようになると、打感の衝撃がなくなりスーッとヘッドが前に出ていき、スイングに関する苦手さは消えていくはずです。
あとは実際に練習場の人工芝の上のボールを打つだけなのですが、グリップを握ってアドレスの姿勢をとると、なぜか身体が硬くなって苦手意識が蘇ってくるかもしれません。
なぜ苦手になったのかの理由と対策法
身体が覚えてしまったアイアンの苦手意識は、実際にナイスショットをしないと消えることはありません。
苦手なアイアンショットを得意なアイアンショットにアップデートすることが必要なのです。
アイアンを得意に変えるためには、自分が納得できるショットを放つことができるようにすることです。
そもそもアイアンが苦手なゴルファーは、なぜかボールの手前でダフらないようとダウンブロー気味のスイングになりがちで、ダウンスイングに移行するとき左足に体重がかかり、上から下に向けてグリップを振り下ろしてしまいます。
このフォームだと右肩が前に出て、アウトサイドインのスイング軌道になり、いわゆるカット打ちのダウンブローになっています。
そのためダフリかトップが頻繁に起こり、飛び出したボールはスライス回転がかかっているはずです。
このアウトサイドインのスイング軌道を直すには、冒頭に紹介した1つ目の方法「初心に戻って基本のスイングを完成させる」ことが理想ですが、インサイドインのスイングを習得するのには相当な練習量と期間が必要になります。
そこで2つ目の「対処法」で矯正するのがとりあえずの処置といえるでしょう。
苦手なアイアンショットでもこの練習方法で解消!
練習を始める前に、アイアンで音が鳴る素振りを習得していることが必須です。
ブンブンと音が鳴る素振りをして、練習場の人工芝の上を擦ってみてください。
スイング軌道が安定していたら、同じ箇所を擦っているはずです。
その擦っている箇所が自分のスイングの最下点なので、当然ボールはそのスイングの最下点に置けば大丈夫です。
あとはボールを意識せずに素振りをしている感覚でショットをすれば、フェース面でボールをとらえることができるはずです。
なぜだか理由も分からずスライスやフックなどサイドスピンがかかって曲がるようであれば、ティーアップしたボールを打ってフェースの向きを修正してから再度ショットをしてみましょう。
素振りとティー打ちの2つができていれば、ここまでは簡単にできるはずです。
それでも苦手意識はまだまだ残っているでしょう。
払拭する練習はここからが仕上げです。
ボールの後ろにコインを置いて、そのコインを弾かずにショットする練習を繰り返してください。
これができれば、正しい入射角でフェースが入っていることに自信が持てるようになります。
素振りとティー打ちですでにスイング軌道は完成しているので、何日かの練習で習得できるはずです。
コインを弾かなくなったら、苦手意識の根源だったアウトサイドインのスイング軌道も修正されているのです。
アイアンがなぜ苦手なのかの理由を克服すれば解消できる
アイアンになぜか苦手意識がある場合は、正確なインパクトができないと考えた方が良いでしょう。
フルスイングでスイングの最下点を安定させることができたら、ターゲットに向けてボールを打ち出すことが容易にできますし、ロフト角に合った飛距離も出るはずです。