100ヤード以内のショートゲームで欠かせないウェッジ。
ゴルフのコースでウェッジはスコア作りに欠かせないクラブです。
それだけに、ウェッジの選び方にはこだわりたいものです。
そのウェッジは、他のクラブと違ってロフトの他に「バンス」が選べます。
ロフトも選ぶのだけでも困惑するのに、バンスもとなるとさらに悩みますよね。
なるべく自分のプレースタイルに合ったウェッジを選びたいものです。
そこで今回はウェッジのバンスに注目した選び方を考えてみます。
ウェッジだけにあるバンス表示
最近のウェッジにはソール部分にロフトとバンスの表示があります。
今では信じられないことに、20世紀まではバンスの表示はありませんでした。
なぜならバンスに注目されることが少なく、ウェッジは皆同じようなバンスだったからです。
そもそもウェッジの選び方で良く聞く、バンスとは何でしょうか。
バンスとは簡単に言うと、クラブのソールの張り出している部分のことです。
そして、その張り出している部分の出具合を数値にしたものがバンスの角度となります。
その角度が06度や12度などと表示されています。
少し昔はこの表示がなく、ロフトの角度の数字のみが表示されていました。
当時のバンスは12~14度くらいの角度でどれも似たようなものでした。
現在では幅があるので、バンス12度のロフト56度や、バンス08度のロフト56度などの数字の表示があります。
ただこのバンスの数字は「難しい」「やさしい」ということではないので気をつけなければなりません。
バンスの特徴を知って、自分のプレースタイルに合わせた選び方をしたいものです。
バンスの大きさとウェッジの選び方
ウェッジのバンスには大きいものと小さいものがあります。
では、その大きさにどういったものがあるのでしょうか。
一般的なウェッジのロフトが56~58度だとします。
バンスが小さいと言われるのが06~08度で、ローバンスと言います。
その逆にバンスが大きいと言われるのが12~14度で、ハイバンスと言います。
このように2種類に分かれますが、ボールを練習場で打っても、実際どちらもあまり違いが分からないゴルファーも多いようです。
なぜならバンスの違いは、あくまでもコースで威力を発揮するからです。
では、練習場で違いが分かりにくいバンスの選び方はどのようにしたら良いのでしょうか。
それは、ローバンスとハイバンス、それぞれの芝の上での特徴を知っておくことです。
良く行くコースの芝の状態を知っているとなお良いでしょう。
そして自分の打ち方のタイプを知っておくことで、どのバンスが合うのか見極めることになります。
どう選ぶとしても、持っているアイアンセットのピッチングウェッジが基準になります。
そしてウェッジの本数、ロフト、バンスの順番で選びます。
ハイバンスのウェッジを選ぶのがおすすめの場合
では、ウェッジの選び方でハイバンスにはどのような特徴があるのでしょうか。
ハイバンスとはバンスが大きいということ。
大きな特徴は、クラブのヘッドが地面に刺さりにくくなるということです。
ヘッドが刺さりにくくなる分、滑りやすくなります。
このように、ヘッドを滑りやすくしたいゴルファーにうってつけです。
特に芝の状態が柔らかい場合には、この滑らせるバンスが合っています。
打ち方のスタイルからすると、ウェッジをハンドファーストに構えたり、ボールを右足近くに置きたい時に合っています。
そのようなゴルファーは早めにボールをとらえるスタイルなので、ヘッドが刺さりにくくなります。
また、ダフりのミス予防には、ハイバンスを選ぶとソールが滑りやすくなるのでおすすめです。
それからバンカーでボールが飛ばないことで悩んでいるゴルファーにも威力を発揮します。
そして芝の状態が柔らかい場合に適しています。
ローバンスのウエッジを選ぶのがおすすめの場合
一方、ウェッジの選び方でローバンスにはどのような特徴があるのでしょうか。
バンスが小さいと、ハイバンスとは逆にソールの滑り度合いが減ります。
そしてソールの接地のタイミングが遅くなります。
そうなるとボールを直接とらえて打ちやすくなるので、テクニックを使いやすくなります。
テクニックとなると上級者向けのような気がしますが、そうではありません。
技術があるかどうかよりも、ハンドファーストの弱いゴルファーに合っています。
また、シャフトを垂直に構えたり、ボールを左足近くに置きたい時にもおすすめです。
それからバンカーでは、ボールが飛びすぎて悩んでいるゴルファーにはローバンスのウェッジが助けてくれます。
そして、芝の状態が薄い場合にバンスは小さい方が適しています。
こうして違いを話してきましたが、ハイバンスにするかローバンスにするかは、やさしいか難しいかではありません。
自分の構え方やボールの置き方などをもう一度チェックしてみると良いでしょう。
ロフトとバンスの組み合わせ方によるウェッジの選び方
ウェッジの選び方は、まず持っているピッチングウェッジのロフトが基準です。
ピッチングウェッジの他に追加する本数を決めます。
追加する本数は2本か3本が一般的です。
このときに、手持ちのピッチングウェッジから均等なロフトのウェッジを追加するのがシンプルで迷わずに済むでしょう。
例えばピッチングウェッジのロフトが44度で2本追加なら50度と56度、48度で3本追加なら52度、56度、60度といった具合です。
そしてロフトの次にチェックするのがバンスです。
各ロフトにバンスが色々用意されているので、自分のスタイルにあったバンスを選びます。
自分のスタイルの他に、分かりやすい組み合わせの例もあります。
例えばバンカー専用でしたら、ロフト58度でバンスは14度という組み合わせです。
ロフトを大きめにしたことでボールが上がりやすくなり、大きめのバンスで砂ごと滑って脱出しやすくなるからです。
またフルショット専用でしたら、ロフト56度以下でバンスは12度の組み合わせです。
ウェッジを使う時に起こりやすい、ボールの下にヘッドが潜ってしまうのを防ぎ、フルショットしやすくなります。
そしてベアグラウンド専用にしたい組み合わせが、ロフト58度のバンス8度以下です。
芝が剥げてしまっているところでも、バンスが邪魔をせず、フェースがボールに当たりやすくなります。
ウェッジのバンスの選び方で迷ったときは
ウェッジの選び方は、ロフトだけでなくバンスも重要です。
それぞれのバンスの特徴を理解したり、自分のプレースタイルや打ち方もチェックしてみた。
それでもいざ揃えるとなると、種類もたくさんあるので迷ってしまいます。
ウェッジはどちらかというと悪いライから打つことの多いクラブです。
そのような時に助けになるクラブを選びたいもの。
特にバンカーを脱出するのに、安心できるクラブを使いたいですよね。
安心感を得るために、サンドウェッジはバンスが大きめのものを選んでおくと良いでしょう。
ピッチングウェッジを基準に本数とロフトだけを決めます。
そして、サンドウェッジは確実に脱出するウェッジを選ぶとします。
そのサンドウェッジの様子をみて他のウェッジを追加しても良いかもしれません。
ウェッジ2本をまず使いこなすのも一つの方法でしょう。
バンスに注目したウェッジの選び方
今回バンスに注目したウェッジの選び方を考えました。
ロフトとバンスの組み合わせが色々あることから、ウェッジの選び方は難しいものです。
まず自分のプレースタイルや打ち方を知っておくのが大事です。
今一度見直してから、自分に合うウェッジを選ぶと良さそうです。
もし迷ったら、ウェッジの本数だけを決めてください。
そして安心して抜け出せるハイバンスのサンドウェッジをまず選ぶのがベターです。
そうすると、時機に他のウェッジも自分にぴったりのものが見つかるでしょう。