ウェッジのセッティングは初心者こそ理解して選ぶべき!

アイアンはセットで購入するため、クラブの番手ごとに迷うことはありませんが、ウェッジのセッティングは初心者には難しいことかもしれません。

自分に合ったウェッジを選ぶには、種類や特性を知る必要があるからです。

そこで今回はウェッジの正しい選び方とその打ち方を説明します。

ウェッジセッティングで初心者が知るべき基本的なこと

初心者がウェッジのセッティングをするときに、知っておくべき基本的なことを説明します。

ウェッジは主にピンから100ヤード以内でグリーンを狙ったリ、グリーン周りのアプローチ、またはバンカーなどで使います。

つまりウェッジはアイアンセットよりも短い距離を打つときに使います。

ラウンドで使用できるクラブは14本なので、ウェッジは3本前後でセットすることが多いです。

その種類を大別すると、ピッチングウェッジ(PW)、アプローチウェッジ(AW)、サンドウェッジ(SW)の3種類に分けられます。

数は少ないですがロブウェッジ(LW)もあります。

これらのクラブはロフト角と呼ばれる角度で種別されています。

ロフト角が大きいほど、ボールは高く上がり、低いほど飛距離がでます。

ウェッジは一般的に、PWのロフトから4度刻みでセッティングしていきます。

PWが44度であれば、それ以下のウェッジは48度、52度、56度となります。

アイアンはセットで売っていますからクラブごとに迷うことはありませんが、ウェッジは1本ごとに役割が違いますので、初心者でも上記のような基本的なことを知っておく必要があります。

セッティングで初心者が知っておきたいウェッジ名称

ウェッジをセッティングするうえで、基本的な名称は知っておきましょう。

ロフト角とは、ソール(アイアンヘッドが地面と接する部位)とフェース(ボールをヒットさせる部位)の角度のことです。

PWのロフト角は44度~48度。

AWのロフト角は47度~52度。

SWのロフト角は54~58度。

LWのロフト角は60度以上。

ロフト角が大きいほどボールは高く上がり飛距離はでません。

ウェッジはボールを高く上げて、ピタリと止めるときに使うことの多いクラブです。

ソールとは、クラブヘッドの底の部分のことです。

このソールが広いウェッジのほうが初心者には使いやすくミスも減ります。

なぜならソールが広いと地面を滑りやすくなるので、初心者がやりがちなザックリのミスを軽減してくるからです。

またバウンス角とは、ウェッジのソール後方が地面方向に出っ張っている傾斜の角度のことです。

このバウンス角の目安は、0~8度が小さく10~12度が標準、13~16度が大きめです。

バウンス角は、大きいほど少々ダフってもソールの後ろ側から滑ってくれますので、ソールの広さと同じように、ダフりやザックリが少なくなる効果があります。

ただし大きすぎると、硬い地面ではソールが先に当たって跳ね上がり、トップする可能性もありますので注意が必要です。

次にライ角とは、ソールの中心を地面に対して水平に置いたとき、シャフトと地面の間にできる角度のことです。

このライ角は、素材によりますが、ショップで自分に合うように調整してもらえます。

ウェッジをセッティングするときは以上の要素は大切ですので、初心者であっても知っておく必要があります。

飛距離の把握がウェッジのセッティングを成功に導く

ウェッジは100ヤード以内の距離で、グリーンに乗せるときやバンカーからの脱出などで使用します。

距離が短いぶん正確さを要求されますので、自分の飛距離に合ったウェッジ選びが大切です。

ウェッジの番手ごとの一般的な飛距離は以下の通りです。

PWの飛距離は100~120ヤード。

AWの飛距離は100~120ヤード。

SWの飛距離は80~100ヤード。

LWの飛距離は60~80ヤード。

アイアンセットのほとんどがPWまでのセットになっていますから、初心者はPWのフルショットの飛距離を明確に捉えてください。

一般的なウェッジのセッティングは、PWから6度刻みで選びます。

PWが44度であれば、AWは50度、SWは56度、PWが46度であれば、AWは52度、SWは58度といった感じです。

ロフト角が1度違うと、3~4ヤード刻みで飛距離が変わってきます。

自分のPWのロフト角と、その飛距離に合わせたロフト角のウェッジを選ぶことが大切です。

飛距離は人によって当然違ってきますから、記載の飛距離を参考にして、自分にあったセッティングにするのが良いでしょう。

ロフト角以外で初心者におすすめのウェッジの組み合わせかた

ウェッジのセッティングは、PWの飛距離を基本に2本程度選びます。

例えばPWの飛距離を120ヤードとするなら、AWで100ヤード、SWで80ヤードといった感じです。

各ウェッジのフルショットの飛距離で万遍なくカバーする形です。

初心者は、自分のフルショットの飛距離を知り、その飛距離通りに打てるようになるだけで、ゴルフは上達していきます。

ウェッジのフルショットの飛距離をしっかり把握して、組み合わせることが重要です。

ただしグリーンまでの距離が残り60ヤード以下になると、スイングをコントロールする必要があります。

これをコントロールショットと言います。

ボールを転がすのか、上げるのかでも使うべきウェッジは違ってきますし、コントロールの加減も変わります。

またウェッジを何本もセットすることはできませんから、バンカーが苦手な人はLWを組み合わせたほうが良い場合もあるでしょう。

それからコースの攻め方によっても、ウェッジの組み合わせは変わってきます。

上達するにつれてウェッジが上手く使えるようになれば、安定したオリジナルなセッティングができるようになっていきます。

ボールを上げることと転がすことで、自分にしっくりしたウェッジの組み合わせを見つけてください。

初心者が身につけたいウェッジの打ち方

ウェッジの打ち方で大切なのはコントロールショットを身につけることです。

初心者が100ヤード以内を打ち分ける効果的なスイングを説明します。

まずウェッジのフルショットの飛距離は必ず知っておきましょう。

フルショットの飛距離がコントロールショットの基本となるからです。

次に、各ウェッジの振り幅による飛距離を知りましょう。

AWのフルショット100ヤードと仮定します。

個人差はありますが、いわゆる時計の針に例えた8時のスイングで70ヤード、9時で80ヤード、10時なら90ヤードといったようなスイングの飛距離をつかんでください。

初心者は、この振り幅違いのスイングを身につけてコントロールショットをするのが一番安定します。

あとは30ヤード以下の距離をどう打つかです。

アプローチの基本は転がしです。

無理にボールを上げる必要はありません。

PWをパターのように打って、ランニングアプローチしたほうが簡単でミスは少なくなります。

ランニングアプローチが得意か、ふわりとしたボールを上げるのが得意かでも、セッティングを変えたほうが良い場合もあります。

コースに出ると傾斜があったりラフにボールが入ったりと、練習場のような平らな場所は一切ありません。

打ち方も大切ですが、ライの確認もしっかりとするようにしましょう。

初心者から中級者になるために

初心者が使うウェッジのセッティングは50度と56度がオススメです。

各ウェッジのフルショットを前項で説明したPW120ヤード、AW100ヤード、SW80ヤードと仮定します。

このセッティングだと、コントロールショットの中では打ちやすい10時のスイングで打った場合の飛距離はPWで110ヤード、AWで90ヤード、SWで70ヤード程度でしょうか。

このウェッジの組み合わせなら、フルショットとコントロールショットの飛距離がかぶらない組み合わせです。

あとは60ヤード以下のコントロールショットを56度のウェッジで練習すれば、ほとんどの飛距離を打ち分けられます。

56度のウェッジはバンカーはもちろん、残り数十ヤードの短い距離でも安定的に打ちやすいウェッジです。

そうした得意なウェッジを一本作っておくのも上達のコツです。

ウェッジは100ヤード以下を打ち分けるクラブですから、飛距離よりも何ヤード地点にボールを落とすかが大切です。

ウェッジに合った飛距離をその通りに打ち分けられれば、コースマネジメントの幅も広がり、スコアもアップしていきます。

セッティングの最終目的はスコアアップ

初心者のウェッジセッティングについて説明しました。

ゴルフは長い距離よりも、短い距離のほうがかなり難しいものです。

それはコントロールショットが必要だからです。

ウェッジの特性を良く知り、自分に合ったウェッジを見つけてください。

セッティングが良ければ、コントロールショットも上手くなります。

そして初心者から中級者へとランクアップしていき、間違いなくスコアアップにつながります。