パターの調子が悪いと感じたら、打ち方を再チェックしてみると良いかもしれません。
基本となる部分が守られていれば、あとは自由な打ち方をしても問題なないはずです。
今回はその基本となるペンデュラム式とタップ式のパッティングを紹介します。
自由な打ち方ができるパターにも守るべき基本はある
パターはヘッドがスムーズに出せるようであれば、自由な打ち方で問題はありません。
ただ何事にも基本というものはあり、それは自由とされるパターであっても同じことです。
ルール違反やマナーに反する行為をすれば自由が通ることはありません。
誰もが気遣う「他人のラインを踏まない」というのはマナーとして大事にしたいところですが、一方で踏まないようにとラインを跨ぐ行為はなるべく避けたいものです。
まずは打ち方を論じる前に、無理な姿勢をとってまで「お先に」をする必要はないことを確認しておくのが大切です。
さらに時間をかけすぎてはいけません。
上手下手の技量に関係なく、パターのラインを読むのは楽しいものです。
ただ必要以上に時間をかけると、それはマナー違反であるばかりか、ルール上の遅延行為に当たり、ペナルティを受けることになります。
スムーズな進行のためには、他のプレーヤーがパッティングをしているときに、グリーン外から傾斜を読んでおきましょう。
そして自分の番になってから、芝目を読んでラインを決定するのですが、打ち終わるまでの時間は遅くても40秒以内を心がけるようにするのがパターの基本です。
パターの打ち方の基本は強めに打っての2パット
パターの打ち方の基本は、「寄せて入れる」の2パットです。
18ホールでパー72のコースでは、規定のショット数が36打でパター数も36打ですから、グリーン1面当たりのストローク数は2打で計算されています。
もちろん最初のパターは入れるつもりでパッティングをしますが、外れても次のパターで確実に沈められるようにしなければなりません。
そのためには1打目でカップをオーバーし、カップからボールまでの転がり具合が分かっている返しのパットで沈めるのが基本の打ち方です。
1打目が届かなければ100%入ることはないため、最低限カップを30センチはオーバーする打ち方が必要です。
またフックラインやスライスラインでは、外れたとしてもカップの奥で切れていくようにすることが大切で、カップの手前でボールが横切るのはショートしたのと同じことになります。
これら基本の打ち方を確認した上で、パターの構え方を確認してみましょう。
振り幅と距離を一致させるパターの打ち方の基本
基本的にパターの構え方は自由なのですが、ヘッドをスクエアに出すことが基本になるので、打ち方にはある程度の決まりがあります。
パターを構えるときは、パッティングラインに対してフェースを直角に合わせることが大前提です。
そのフェースの向きをストロークで再現することが、目標に対して真っ直ぐ打ち出す基本となります。
そのためには真っ直ぐに引くこと、真っ直ぐに打ち出すことの2つが大切です。
ヘッドを真っ直ぐ引くとは、必ずしもパッティングラインの線上をスライドさせることではありません。
パターは振り子のようにヘッドを動かす、ペンデュラムストロークが基本です。
両肩の中央である首元を基点して、ヘッドを揺らすことでボールを打ち出します。
この打ち方は、ストロークの大きさが距離になるので、ヘッドをどこまで引くかが重要になります。
基本的には引き上げて、ヘッドの重みを利用して下ろすようにイメージします。
トップからのストロークは自重でコントロールできるので、真っ直ぐに打ち出すことはできますが、トップまでのテークバックで真っ直ぐに引くための練習は必要になります。
パターの打ち方で大事な目線を基本とした構え方
ペンデュラム式の打ち方は、首元を基点にして両肩と両肘とグリップで五角形を作り、その五角形を崩さないようにしながらパターを動かします。
パッティングの基本となる五角形を崩さないためには、前傾姿勢を深くとることが重要です。
肩から肘までが垂直になるような前傾姿勢をとると、シャフトの傾きによってパターヘッドは目の下に来るでしょう。
そうしてスタンスの中心にヘッドを置くと、左隣のボールは左目の下にあることになります。
ここで重要なことは、左目でボールを見るのではなく、右目でボールの右側面を見るようにすること。
ボールのインパクトポイントを見ながらストロークすることで、上半身のふらつきを防ぐことができますし、五角形も崩れることはなくなるからです。
実際に構えてみると分かりますが、パッティングラインの上にあるべき両目は、若干手前側にあるかもしれません。
最初のうちは深く屈む姿勢に慣れていないため、ボールを上から見ることができません。
そのズレた姿勢でストロークをするとインサイドインの軌道になり、プッシュしたり引っ掛けたりする恐れがあります。
パターの打ち方を変えても基本部分は同じにすれば問題なし
パターを構えて深い前傾姿勢をとる打ち方をしたときは、ボールを真上から見るようにしましょう。
ボールとの間隔が離れていないかをチェックするためには、左目にもう1個のボールを当てて、そこから落下させると分かります。
ボールに当たればOKですし、ボールとスタンスの間に落ちたら前傾が浅い証拠で、さらに上半身の傾きを深くして再度ボールを落として正しい姿勢を探ります。
これが基本の五角形の姿勢になりますが、両肩とグリップで作る三角形の姿勢も同じです。
首元に基点を置くのでそれと同一線上にグリップを構えて、ペンデュラム式の打ち方をすれば、スムーズにストロークができます。
三角形のアドレスと似ていますが、非なるものに左手首をフラットにする打ち方があります。
通常の握り方だけではなく、クロスハンド(左右の手が逆)のときにとられますが、これは左肩を基点にしたストロークなので、ボールの位置も中央より左側にするのが一般的です。
基本通りのパターの打ち方が合わないときはタップ式で!
パターの打ち方の基本は、ボールを基点にして右側のストロークと左側のフォロースルーの幅は同じになります。
勘に頼らずとも、振り幅で距離をつかむことができるため、練習さえ重ねれば誰でも上手くなります。
しかしながら優れた勘を持っている人もいます。
始めたころから、適当に打ってもカップの近くに寄っていくような人には、ある種の能力が備わっているのかもしれません。
芝目や傾斜を読まずに、ざっくりした感覚で寄せられるとしたら、その能力を活かしたほうが良い場合もあります。
打ち方は自由ですが、ボールを打ったところでヘッドの動きを止め、パチンと打った時点でパッティングは終了です。
この打ち方をタップ式と言い、ペンデュラム式よりも方向性が良いとされています。
一般的には左足の前にボールを置いて、ヘッドは左足よりも外に出さないようにタップします。
距離感は、感性を持ち合わせている人にしか分からず、これからも解明することはないかもしれません。
ただペンデュラム式ストロークで迷いが出たときには、一旦このタップ式ストロークにすると、方向や距離が修正されることは多いようです。
パターの打ち方の基本はフェースを合わせること
パターの打ち方の基本は、パッティングラインに向けてフェースを合わせることです。
そのためのシンプルな打ち方は今回最初に紹介したペンデュラム式のパッティングです。
振り幅が距離に直結するので、あとはフェースを合わせればカップへと向かうはずです。
もしもこの方法で調子が悪ければ、少しの期間もう一つのタップ式を試してみると良いでしょう。