ゴルフショップへ行くと整然と沢山のアイアンセットが並んでいます。
その中から自分にどれが合うのかを決めるのは、余程下調べしてきていないと気が遠くなりそうです。
経験のあるゴルファーでもそうなのに初心者となると尚更です。
そんな悩める初心者ゴルファーのために、基本的なアイアンの構造や種類、選び方を紹介します。
初心者に知って欲しいアイアンの構造と種類
まず初心者ゴルファーのためのアイアンの選び方を知る前に、アイアンの構造と種類を理解しておかなければなりません。
アイアンには大きく分けて以下の3種類があります。
・マッスルバック
・キャビティ
・ポケットキャビティ
上から難しい順と考えるのが一般的です。
これらを見分けるのはバックフェースとソールの厚さです。
バックフェースのえぐれ、ソールが厚いものは初心者向けの易しいアイアンになります。
バックフェースがえぐれているとミスには強くなるのですが、ボールが曲がらない分操作性に欠けます。
そのためショットをコントロールしたいゴルファーはマッスルバックが良いでしょう。
しかしちょっとしたミスでもはっきりと出るため、まだまだミスショットが多い人にはマッスルバックの良さは理解できません。
ソールが厚いとボールが上がりやすいだけでなく、ダフってヘッドが深く入っても芝を滑ってくれるので大きな影響が出ません。
アイアンというよりもユーティリティのような感覚で打てます。
初心者でもそれなりに打ててしまうのは嬉しいことですが、それに満足してしまい向上心を無くしてしまわないようにしましょう。
初心者が最初に必要となるアイアンの選び方
ゴルフクラブには実に様々な種類あります。
大きく分けるとウッド系、アイアン、ウェッジ、パターです。
ウッド系はドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティに分けられ、その中でも短いものやロフト角と色々あります。
そしてアイアンは1~9番まであります。
メーカーによってはウェッジも番号で表すので11番まであるものもあります。
また1~3番は現在ほとんど見かけなくなりました。
それからウェッジにはサンドウェッジ、アプローチウェッジ、ピッチングウェッジがあります。
これらをロフト角で表示しており46~60度くらいまであります。
そしてパターです。
「どのクラブが必要か分からないからし、いつか使うかもしれないからとりあえず全部入れよう!」
このように初心者なら思うかもしれませんが、ゴルフのルールでキャディバッグには最大14本までしかクラブを入れられません。
そこで初心者が最低限必要なクラブの選び方を紹介します。
ウッドはドライバーさえあれば問題ありません。
そしてアイアンは7~9番の3本あれば実は十分です。
これにサンドウェッジ、ピッチングウェッジ、そしてパターがあればプレー中困ることはありません。
初心者の7~9番アイアンの選び方
それでは初心者のためのアイアンの選び方を具体的に説明していきます。
先に話したように初心者は7~9番の3本のアイアンさえあればOKです。
その3本のアイアンの選び方としては、【種類・重さ・ソール形状】に注目する必要があります。
最初に説明しましたが、アイアンには大きく分けて3種類あります。
その中でも最も初心者に適しているのは「キャビティアイアン」です。
ポケットキャビティが一番易しくはあるのですが、長い目を見ると中間を取るほうが良いと考えられます。
そうは言っても近年のキャビティアイアンはスイートスポットが広めに作られています。
多少芯が外れるようなショットでもミスショットにはなりません。
重さは重いほうがヘッドの重さを感じられるので良いと言われています。
ただし『クラブを振れる範囲』の重さにしてください。
振り回せるほどに軽いものはNGです。
軽すぎると体を使わない手打ちスイングになってしまうため気をつけましょう。
ソールの形状は「幅広いもの」が初心者に多いダフリのミスを軽減するのでオススメです。
スイングを作ってダフらないようにするのがベストなのですが、道具によりミスを軽減させることも大事です。
ウェッジの選び方は意外と簡単
ある程度ゴルフのレベルが上がってきたら悩み出すのがウェッジの選び方です。
・サンドウェッジ(SW)
・アプローチウェッジ(AW)
・ピッチングウェッジ(PW)
ウェッジには上記のように3種類あります。
あくまでも大きく分けてこの3種類なだけであり、実際選ぶとなると細かくロフト角で考えなければなりません。
ほとんどウェッジのロフト角は48°~60°まで2°間隔であります。
自身のアイアンの飛距離やウェッジの使い道によって選ばなければいけません。
しかし初心者の場合は違います。
初心者のウェッジの選び方は簡単でSWとPWさえあれば事足りるからです。
SWはバンカーで使用するために、そしてPWはアプローチ全般で使用するためです。
初心者はアプローチで色々な技を使うことはできないでしょう。
そのためまずは、PWで最も簡単な転がすアプローチをするのがベストです。
障害物を越えなければならないような状況に限り、SWを使って上げるアプローチをすれば良いでしょう。
無理にウェッジをアレコレ入れて打ち分け法を混乱させるよりも、打ち方をひとつに絞ってマスターするのが初心者にとっては最善策です。
初心者は難しいアイアンを使ってはいけないのか
ここまで初心者のためのアイアンの選び方では易しいアイアンを選ぶことを推奨しました。
当然そこで疑問に思うのは「難しいアイアンを使うのはNGなのか」でしょう。
初心者が難しいアイアンを使うことのメリットもあります。
なぜなら難しいアイアンはしっかり打てないと結果が出ないからです。
易しいアイアンは多少のミスでもある程度のショットが打てるので、それ相応のところで満足してしまう可能性があります。
そのため初心者であってもゴルフに対して自分に厳しくありたいのであれば、積極的に難しいアイアンを使うのもありです。
ただやはり最初はゴルフを楽しむことが大事です。
難しいアイアンを使うと最初はまともに当てることすら難しいはずです。
もちろんそれが打てるようになったときの達成感は大きいかもしれません。
しかし結果が出る易しいアイアンを使ったほうが、更なる高みを目指すモチベーションになると考えられます。
上級者でも易しいアイアンを使う時代ですから、何も恥ずかしいことではありません。
どのクラブを使うも本人の自由ですが、自分に合ったスペックの物を選ぶのが賢明です。
手軽に選べる初心者用クラブセット
ゴルフの「ゴ」の字も分からない程の初心者の場合、どのアイアンが易しくどのアイアンが難しいのかは判断できません。
ましてやキャビティやマッスルバックの違いですらハテナばかりですよね。
ゴルフ好きの知人に頼るのもありですが、全ての人が必ず周りにゴルフ好きがいるとは限りません。
またここで紹介した選び方を知ったとしても、ゴルフショップへ行くと数えきれないほどのクラブが並んでおり、プチパニックに陥るかもしれません。
そのような完全初心者の人でも手軽に選べるものに、初心者用のクラブセットがあります。
もちろん「初心者用」と謳っているくらいですから、易しいクラブであるのは間違いありません。
しかもこの初心者用セットにはアイアンだけでなくウッド系やパターまで入っています。
ウッド系もドライバーだけでなくフェアウェイウッドやユーティリティーが入っているものもあります。
ウェッジは先に話した最低限必要なSWとPWが入っています。
これだけ揃っていれば練習だけでなくラウンドもバッチリです。
ただある程度上達してくると物足りなくなる可能性があるので、しばらくすると買い替えが必要になるでしょう。
それでもクラブ選択の最終判断はフィーリング
初心者のクラブ選びは本当に悩まされることでしょう。
決して安い買い物ではないので失敗したくないという気持ちもありますし、せっかく買うのならゴルフ上達に繫がる物を買いたいでしょう。
そのためには、自分に合ったスペックの物を店員さんと密に話し、試打を繰り返して選ぶのが一番失敗はありません。
また沢山のクラブを試打する中で振り心地や打感など「これだ!」と感じる物に出会うまでじっくりと考えるようにしましょう。