ゴルフクラブのグリップ交換は難しいように思えるかもしれませんが、道具や部材を準備しておけば、わずかな時間で終了することができます。
特にパターグリップは伸び縮みしにくいものが多いため、よれたり、長さが変わってしまう心配も少ないです。
ただし手順通りの作業と、ちょっとしたコツを知っておかないと失敗したり、無駄に時間がかかってしまいます。
そこで今回はパターのグリップ交換の所要時間と、作業手順とコツを紹介していきます。
新しいパターへのグリップ交換の所要時間はおよそ10分間
パターのグリップ交換の時間は約10分です。
道具が揃っていて、作業手順に慣れていれば、パターのグリップ交換は10分もあれば終了します。
ただし、必要な道具は探すことなく手元に揃っていて、装着に必要な部材もすべて揃っていることが条件です。
グリップ交換の手順は、まず装着されている古いグリップを取り除くことから始まります。
カッターで縦に3本の切れ目を入れて、バナナの皮を剥くように、グリップの先端からエンドに向けて引っ張れば大抵は取り除けます。
グリップラバーの先端を指でも良いですが、プライヤーで挟んで引っ張ると1分もかからず簡単に剥がすことができるでしょう。
この作業前のポイントは、カッターで切れ目を入れる前に、グリップの頂点が分かるようにシャフトに印をつけておくことです。
新しいグリップのセンターとその印を一致させれば、わざわざフェースを合わせてグリップのセンター出しをする手間が省けます。
印は油性ペンでも大丈夫ですが、シャフトが塗装されていると拭き取り時に一緒に剥がすことになるので注意が必要です。
そのためセロテープをぐるりと貼った上に油性ペンで印をつけると良いでしょう。
グリップ交換で時間がかかるのはかなり使い込んだパターグリップの除去
古いパターグリップを外したら、次にグリップ交換の作業はシャフトを綺麗にすることです。
元々グリップはシャフトに巻いた両面テープによって接着されているため、グリップラバーを外しても、貼ってあった両面テープは残っているはずです。
それなりに新しければ部分的にグリップラバーと一緒に剥がれることはあっても、古いものほど両面テープそのものと粘着剤の残りがシャフトにベタベタとこびりついていることでしょう。
その場合は、カッターの裏刃を傾けて、残っている両面テープをざっとそぎ落としてください。
この作業で怪我をしないようにだけ注意してください。
そのあとで、溶剤を染み込ませた布で、ベタベタした部分を綺麗になるまで磨けば、おしまいです。
溶剤を使えば簡単に落とすことができますが、臭いがキツイため、窓を開けて換気を良くしていきましょう。
溶剤の染み込んだ布で綺麗に磨いてベタつきがなくなったら、仕上げに空拭きをして溶剤を揮発しやすいようにします。
この作業は両面テープの残り具合にもよりますが、ざっと5分程度の時間でできるはずです。
パターグリップ交換の時間節約は両面テープの縦貼りにあり
パターについていた古いグリップを取り除き、シャフトについた粘着剤が綺麗になくなったら、いよいよグリップ交換の装着作業です。
新しいグリップをシャフトの横に添えて、グリップエンドの位置を確かめてから、先端部分を決めます。
その先端部分から両面テープをグリップエンドに向けて真っ直ぐ貼っていき、グリップエンドで切らずに折り返して、裏側も先端部分まで同じ長さで貼ります。
その両面テープの保護シートを剥がして、作業時間はざっと2分です。
両面テープの表面は粘着剤によってベタついていますから、シャフトをそのままグリップの中に挿し込むことはできません。
そのため再度溶剤を使って両面テープの表面の粘着剤を溶かし、滑りを良くしてからグリップを滑り込ませる必要があります。
その際、洗面器程度のサイズの受け皿を用意してください。
グリップ交換する新しいグリップのエンドに空気穴が空いていますから、指で栓をしましょう。
その状態でグリップラバーの内部に溶剤を注ぎ入れたら、口部分も指で押さえて、2~3回シェイクして内部を万遍なく濡らしてください。
そうしたら、グリップを受け皿の上に持ってきて、その溶剤をシャフトに貼った両面テープの上に回しかけます。
ここの作業量は多そうに思えますが、実際には1分もかからずに灯油かけは終了できます。
新しいパターにグリップ交換するときは時間を変えてはダメ?
両面テープの上に溶剤をかけたら、パターのグリップ交換終盤は時間との勝負です。
溶剤が揮発して完全に乾くまで最低1日はかかりますが、両面テープの表面がヌルヌルしている時間はそう長くはありません。
そのため急がなくてはいけませんが、灯油のついた手でグリップの表面を触ってしまうと、グリップ表面が溶けてしまい使い物にならなくなってしまうことがあります。
そうならないためにも、グリップの内部に灯油を注ぐときから、グリップを触るときは布を巻くようにしましょう。
急ぐけれども慎重な作業が仕上がりを良くしてくれます。
グリップの口の部分にシャフトを挿入したら、一気に先端部分まで挿入します。
このときグリップの最頂部に親指を置いて、最初にシャフトにつけた印にもう一方の親指を置いて、2つの指をドッキングさせると、グリップのセンター調整は必要ないはずです。
ここで大事なことは、グリップを一気に押し込むことですが、そのせいでグリップエンドから溶剤が噴出してくるかもしれません。
そのため、グリップエンドの向きに注意が必要です。
新しいパターのグリップ交換にかかった時間と予備時間
パターのグリップ交換の作業時間は、古いグリップを剥がしてシャフトを綺麗にして5分、両面テープを貼って2分、灯油をかけて1分、新しいグリップの装着に1分ですから、ざっと9分間です。
残り1分でグリップのゆがみを調整し、グリップラバーよりも両面テープがはみ出しているようならカットします。
最後にグリップのセンターが分かるようにつけていたセロテープを剥がせば完成です。
慣れるとさらに早く仕上げることはできますが、次の作業があるわけでもないでしょうから、この程度の作業時間がちょうど良いところかもしれません。
時短作業の大事なポイントは、最初にグリップのセンターが分かるように、シャフトにマーキングすることと、そしてグリップを装着するときは両手の親指をドッキングさせることです。
そうすればフェースの向きとグリップのセンターを調整する、余分な作業を省くことができます。
乾燥するまでの1日から2日間は、壁に立てかけて動かさないようにしましょう。
パターのグリップ交換に時間がかかってしまう理由とは
パターのグリップ交換は、十分に準備をしていてもアクシデントはあるものです。
あまり時間を気にしすぎると、思わぬミスで余計に時間がかかってしまうことがあります。
もっとも多いのは、グリップのセンターが分かるようにと印をつけたのに、肝心なときに消えてしまっていることです。
油性ペンのつもりが水性のホワイトボードペンで、作業中に触れて消えてしまうことがあります。
また両面テープに灯油をかけるときに、灯油を含んだ布で消してしまうこともあります。
そんな心配があるようなら、カラーテープやマスキングテープを貼ると良いでしょう。
自宅にあれば、最初からそちらを使ったほうが尚良しです。
もしも印が消えてしまった場合は、フェースを敷居に当てシャフトを敷居の線に合わせて、センターの上に置いた親指をヘッドのトップブレードに向けて押していくと、ほぼ真っ直ぐになるはずです。
あとは微調整をすれば、センターは出せます。
ここで大事なことは、自分で納得ができなければ、早急にグリップを抜いて、最初からやり直すことです。
貼ってある両面テープはすぐに剥がれますし、グリップ内部のベタつきも割り箸の先に布を巻きつけて擦れば綺麗になります。
失敗したと思ったらやり直せば良いと思えば、満足のいく仕上がりを実現でいるでしょう。
コツを知ってパターのグリップ交換に時間をかけない
パターのグリップ交換の時間は、作業の準備が整っていれば、ざっと10分程度で完了させられます。
グリップを剥がす前にセンターが分かるように印をつけておくこと。
そして新しいグリップを装着するときは、左手の親指を印の上に右手の親指をグリップのセンターに置いてドッキングさせること。
この2つは時短作業のコツと言えるでしょう。