ある程度ドライバーもアイアンも安定してくると、より自分に合ったものが欲しくなりませんか?
ただ、何を目安にドライバーを選んだら良いか分からない人は少なくないようです。
今回は、ドライバーでもっとも大切なシャフトの硬さや重量を選ぶポイントについて紹介します。
ドライバー選びに必要な様々な目安
今回は、初めて自分に合ったドライバーを探したいという初心者向けに色々な情報をまとめます。
まず『自分に合ったドライバー』とは一体どんなものなのでしょうか。
本人の感覚はとても大切ですが、より自分に合ったドライバーに効率良く出会うためには客観的な目安が必要となります。
特にドライバーはクラブヘッドのスペックを気にしがちですが、それより大切なのはシャフトです。
シャフトによってドライバーの重量、タイミングの取りやすさ、ボールの捕まりやすさなど、ヘッドのスペックを活かすために様々な要素に影響が出るからです。
裏を返すと、ドライバーのシャフトが合っていれば、アマチュアであればヘッドで極端な差は出にくいとも考えられます。
目安とする項目は次の通りです。
●ヘッドスピード
ヘッドスピードの速さで、フレックスやトルクなどを選ぶ参考にします。
●スイングタイプ
スイングタイプによって、シャフトのキックポイントを選ぶ参考にします。
●自分の感覚
最後は、自分の感覚を大切にします。
重量が適正でないとスイングが緩んだり、オーバースペックで振り切れずヘッドが返らなかったりします。
それは重量とバランスで調整します。
ドライバーのヘッドスピードの目安
ドライバー選びに欠かせないのがヘッドスピードです。
ヘッドスピードは、ゴルフクラブ選択時、何を決めるにおいても重要になります。
シャフトフレックスや重量はもちろん、ロフト角にも影響してきます。
ヘッドスピードが速いゴルファーは、シャフトは硬く、ロフト角が立っているものを選ぶのが一般的です。
ただしそのスペックはボールがつかまらず上がらないリスクもあるため、シャフトを短くしてミート率を上げたり、軽くして振り切り強いボールを打てるようにしたりすることもできます。
対して遅いゴルファーは、軟らかめのシャフトで、十分なしなりを使ってボールを飛ばすようにします。
硬すぎたり重すぎたりするのは良くありません。
こうしたことを決めるために必要となるヘッドスピードを測る上で大切なことは、マン振りしないことです。
ヘッドスピードを計測しようとするとどうしても速いスピードを出したいと思う人がいます。
しかしながら一定のリズムで、再現性の高いフォームでないと意味がありません。
一般の女性であれば、35~38m/s程度であれば平均的でしょう。
目安の飛距離は170~200ヤード程度と考えてください。
男性であれば、38~42m/sくらい出れば平均的です。
200~220ヤードといったところでしょうか。
ドライバーのシャフトの目安
前項で説明しましたように、ドライバーのシャフトを選ぶ上でヘッドスピードがひとつの目安になります。
それではそのシャフトのスペック情報はどのように理解したら良いのでしょうか。
●フレックス
フレックスは、シャフトの軟らかさを表しています。
メンズモデルを基準として話をしますが、R/SR/S/Xと大きく分けられます。
ただし、フレックスの表記には厳密な基準はなく、同じフレックス表記でも実際は硬さが違います。
キックポイントやトルクによって感じ方も異なりますが、共通の物差しがありません。
そこで、目安になってくるのが振動数です。
振動数は手元側、グリップエンドから14インチの箇所のしなり加減を測った数値になります。
単純に数が大きいほうが硬く、小さいほうが軟らかいと思ってください。
ただし振動数が同じでもキックポイントによって感じ方が変わる点は注意が必要です。
先調子は軟らかく感じ、中調子、元調子になるに連れ硬くなります。
ボールが上がりにくいゴルファーは、先調子にしたほうが上がりやすくなると言われています。
次にトルクですが、シャフトの捻れを表し、数値が大きいほど軟らかく感じたり、ヘッドの返りやすさが上がったりします。
そして、何より重要なのが重量です。
軽いほうが速く振ることができますが、軽すぎるとスイングの緩みや強いボールが出づらいなどデメリットが発生します。
そのため適正な重量のシャフトを選ぶ必要があります。
ドライバーは重量とバランスを目安にする?
ドライバーのシャフト選びにおいて重量が大切であると伝えましたが、もう少し詳しく話をします。
クラブヘッドの重量、バランスなどによって、適正なシャフトは変わってきます。
そのため、自分に合ったシャフトはクラブヘッドを無視して決めることはできません。
意外にアマチュアゴルファーは、アンダースペックのドライバーのシャフトを使っていることが多いと言われています。
これは、疲れにくく、振りやすく感じるからということもあります。
ただし、明確に言えることはふたつあります。
●スイングが緩まない重量であること
●しっかりと振り抜けること
緩まない重量は、その人の感覚にかかわらず、遠心力とバランスが取れることが大切な目安と言えるでしょう。
振り抜ける感覚があっても、緩むとトップになってしまいます。
逆に振り抜けないとどんなに適正な重量でもヘッドスピードが出にくくなります。
そこで重要なのが、バランスです。
どう重さを感じるかを調整できるので、適正な重量のものを良い感覚で振り抜けるようになります。
適正重量より重いシャフトを使いこなす
ドライバーで重いシャフトを使うことができれば、ボールへ強い衝撃を与えることが可能になり、風に負けにくく飛距離も安定してきます。
そのため、シャフトを重くしたいと考える人もいるでしょう。
先ほど適正重量があると説明しましたが、バランスで調整できるのも限界があります。
他に調整できるものはないのでしょうか。
調整できれば、シャフトを選ぶ幅が広がるはずだからです。
そうして考え直すと、シャフト重量は何をやっても変えることができませんが、感覚はフレックス、トルク、キックポイントなどによって変えられます。
ヘッドスピードを目安にフレックスを選びますが、重量を重くした場合、少しフレックスを軟らかくするのは良いです。
また、先、中調子のものを選んだり、トルクも少し大きめのものにしたりします。
そうすると、少ない力でシャフトのしなりを感じやすくなり、少し重いシャフトでも扱えるようになるのです。
これにプラスして先ほどのバランス調整を行えば、ラウンドを通して疲れず振れるようになる可能性が高まります。
ドライバーのクラブヘッドも重量調整をする時代
シャフトを軸に話を進めてきましたが、最後にドライバーのヘッドについてまとめます。
最近のドライバーは、ユーザーの好みに合わせて重量調整が可能になっているものが多くなりました。
基本的にはクラブヘッドについているウエイトを変えることで、重心深度や重心距離を変更できるようになっています。
それには可変式と固定式のふたつのタイプがあります。
可変式は、クラブヘッドのソールについているウエイトをレールに沿って移動させることで調整します。
目安になるメモリがついているはずですから、少しずつ調整しましょう。
一般的には、フェース面に平行してスライドするウエイトは重心距離を変えることができ、ドローやフェードと球筋を調整します。
それからフェース面に対し直角にスライドさせることで重心深度を変えることができ、ボールの上げやすさ(弾道の高さ)を調整します。
固定式の場合、複数ついている場合は各箇所の重量バランスを変える、入れ替えることで、重心距離と重心深度を変更でき、可変式と同様の効果を得られることができます。
もし調整機能の無いクラブヘッドを使っている場合でも、貼り付け用の鉛でもある程度調整ができますので試してみてください。
知識があれば、ドライバー選びが楽しくなる
ドライバー選びのために必要なポイントは、ゴルフを続けていても興味を持たなければ自然と覚えられることではないかもしれません。
つまり、興味を抱いてシャフトの重量やキックポイントなどのスペックの知識をつけることにより、自分に合ったドライバーに出会うことができるということです。
ドライバーはもっとも気持ち良く飛ばせるクラブだからこそ、自分に合ったものに出会えるようにしたいものです。