クラブセッティングはどう組み合わせていますか。
ドライバー、アイアン、パターは困らないかもしれませんが、その他のクラブは考えてしまいます。
特にユーティリティは、1本か2本にするのか考えてしまうことが多いようです。
今回はクラブセッティングの考え方を踏まえ、ユーティリティの活用方法を考えます。
クラブセッティングは14本をどう組み合わせるのが正解か
ゴルフは、クラブセッティングをどのようにするかでスコアメイクのしやすさが変わります。
実際、プロの試合でドライバーを抜いたクラブセッティングで優勝した選手もいます。
つまり14本のクラブをドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティ、アイアン、ウェッジ、パターでどう組み合わせるかは無限大です。
プロの場合、各コースに応じてクラブセッティングを変更しています。
使用しないクラブは抜き、コース状況に応じ使い勝手の良いものを加えるのです。
例えば、フェアウェイウッドを2本から1本にし、ユーティリティやウェッジを増やすこともできます。
これは各クラブがそれなりの高いレベルで扱えることが前提ではあります。
プロは競技で勝ち賞金を稼ぐために最善策を練習ラウンドで模索しているのです。
アマチュアの場合は賞金はありませんが、今の実力でどうやって良いスコアを出せるかを考えて、クラブセッティングをすることが多いはずです。
もちろん飛距離バランスを考える必要はありますが、得意なクラブを増やす、苦手なクラブは使わないなど自由に組み合わせをしてみましょう。
クラブセッティングは目的に応じて考え方を変えるため正解はありません。
ユーティリティを使うことでゴルフを楽にする
最近は、当たり前のようにプロのクラブセッティングを見るとユーティリティが2本前後入っています。
プロがユーティリティをクラブセッティングに加える理由はいくつかありますが、大きなところはミスが減るからです。
どんなにうまいプロでもミスショットをすることがあるのがゴルフの難しさです。
ミスを軽減するためには、許容性が高いものを使うか、簡単に扱えるものにするかのどちらかです。
そのうちプロは簡単に扱える、つまりゴルフが楽になるとしてユーティリティをクラブセッティング入れているようです。
ユーティリティ誕生の経緯は、ミスが出やすいロングアイアンの代替えです。
ロングアイアンは扱いが難しく、アマチュアではなかなかボールが上がらないのではないでしょうか。
対してユーティリティは重心深度が深く、インパクト時にボールが上がりやすくなっています。
このボールが上がりやすいという特徴がゴルフを楽にし、結果としてミスを軽減してくれます。
スコアを縮めることを目指すアマチュアであれば、積極的にユーティリティは活用したほうが良いでしょう。
ユーティリティは2本使う?
それでは、実際にクラブセッティングを考える場合、ユーティリティは何本入れるべきなのか考えます。
一般的なクラブセッティングで、入れる本数の割合は次の通りです。
ドライバー:1本
フェアウェイウッド:1~2本
ユーティリティ:1~2本
アイアン:4~7本
ウェッジ:2~3本
パター:1本
基本的には、長い距離を打つドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティで5本前後にします。
その他はアイアンとウェッジ、そしてパターが1本と考えると良いでしょう。
ただし、最近はアイアンのストロングロフト化により、アイアンの本数が減る傾向にあります。
そのため100ヤード以内を打ち分けるためにウェッジの本数を増やしたり、ロングアイアンの代わりになるユーティリティの本数を3本にして長い距離の打ち分けを厚くしたりします。
ユーティリティは万能なクラブなため、一般的な本数にとらわれず選択して良いでしょう。
例えばアイアンが苦手でミドルアイアンがうまくいかないゴルファーは、代わりにユーティリティを詰め込むことも検討してみると良いかもしれません。
ユーティリティの多様化
ユーティリティの活用をおすすめしていますが、そこには理由があります。
ロングアイアンの代替えとして考えられてきましたが、今ではひとつのクラブのカテゴリとして確立され、メーカーも力を入れています。
そのユーティリティはウッド型とアイアン型に分かれます。
ウッド型のほうが優しい(ボールが上がりやすい)ですが、アイアンが好きなゴルファーはアイアン型にして優しいアイアンとして使用することができます。
またユーティリティが幅広く使うことができる理由に、ロフト角の豊富さがあります。
メーカーにより違いますが、17度~29度前後のロフト角のものがあります。
これは、飛距離にすると5W~5Iまでの飛距離をカバーできる形です。
ストロングロフトのアイアンなら、6Iや7Iくらいまでの飛距離をカバーできることになります。
従来の考え方では、フェアウェイウッドとアイアンの間の飛距離を埋めるのがユーティリティの役割とされていました。
しかし、これだけユーティリティのバリエーションが増えてきたため、その固定概念に縛られる必要はありません。
クラブセッティングにおいて、ユーティリティは2本までと決めず、スコアを縮めるために活用できるのであれば、積極的に取り入れても良いと考えられます。
クラブセッティングでフェアウェイウッドは2本必要か?
ユーティリティ同様に、クラブセッティングで悩むのがフェアウェイウッドの本数です。
男性であれば、3Wと5W、女性であれば5Wと7Wの2本にするケースが多いようです。
ウッドが得意という女性は9Wまで入れている人もいます。
得意なクラブであれば、ミスショットの確率も低いはずですから正解ではないでしょうか。
しかし、実際のコースでの使用頻度やミスショットの確率を考えたときに、本当に多くのフェアウェイウッドは必要でしょうか。
例えば3Wは使用頻度も少なく扱いが難しいとされています。
苦手なゴルファーにとっては、3Wと5Wとの飛距離が変わらないというケースが多く見られます。
これはロフト角の少なさに加え、ヘッドスピード不足によるバックスピン量不足が原因に挙げられます。
現状の実力でスコアを縮めるという目的でクラブセッティングを考えるのであれば、無理にクラブセッティングに加える必要はありません。
本来重心の深いフェアウェイウッドは、ボールが高く上がるため風の抵抗を受けやすくなります。
一方ユーティリティはフェアウェイウッドに比べ低いめの弾道になります。
つまり、風の抵抗を受けにくくなるメリットがあるのです。
そう考えると3Wを減らし5Wと同じくらいの飛距離が出るユーティリティを加えたほうが効果的ではないでしょうか。
ウェッジは2本と3本のクラブセッティング。どちらが良い?
ユーティリティもだいぶ変化を遂げてきましたが、ここ最近考え方が変わってきたのがウェッジです。
従来アプローチウェッジとサンドウェッジの2本をクラブセッティングに加えることが主流でした。
しかし、アイアンの飛距離性能とストロングロフト化、またショートゲームでより細かい打ち分けが求められるコースセッティングを理由に変わってきました。
実際にプロゴルファーの中では、3本の構成にしている人は多いですが、4本にしている人もいます。
ウェッジを選ぶ際に、注意しなくてはいけないのは飛距離の間隔です。
ピッチングウェッジ以下の飛距離をどのように埋めていくかが重要です。
理想は3本のウェッジでフルショットした場合に10~15ヤード刻み、ハーフショットでさらに短い距離を打ち分けることができれば、ショートゲームでの攻め方が変わります。
ここに間のスリークォーターでのショットも身につければ、バリエーションは完璧に近いのではないでしょうか。
次に、バンスです。
ウェッジは、バンスを上手く使うことが大切ですが、しっかりと目的を考えてバンス角を選ぶようにしましょう。
『ハイバンスは初心者向き』と聞いたからといって、ハイバンスにするようなことはやめてください。
ハイバンスが有効なのは、バンカーショットにや深いラフにおいてです。
そのためウェッジはバンスバリエーションも含めて3本構成を検討してみてください。
ユーティリティの本数は目指す目標で変える
現状の技術でスコアを縮めるためには、ユーティリティの活用は欠かせません。
しかし、より幅広いコースマネジメントを行うためには苦手のクラブを減らすことが大切です。
ユーティリティをメインにセッティングを組みつつも、練習場では積極的に苦手クラブを練習しましょう。
そして自分がどのようなゴルフを目指すかによって組み替えていくことをおすすめします。