アイアンのグリップ交換はシーズンオフに時期を定めよう

皆さん、アイアンのグリップ交換は一定の時期に行なっていると思いますが、その理由が「滑るから」では遅すぎる場合があります。

グリップは滑る前に交換することで、スイングへの悪影響を排除することができるからです。

今回はグリップ交換の時期と方法、またグリップのメンテナンス方法を紹介します。

アイアンのグリップ交換は時期をずらしたほうが良い?

ゴルフクラブに装着されているグリップは消耗品ですから、劣化すると交換しなければなりません。

ただグリップ交換はそのタイミングが難しいようで、「まだ使える」と思えばいつまで経っても交換しなくて済みますし、雨で濡れて滑ると感じたときには「ときすでに遅し」なわけです。

少し早いかなと思っても、ドライバーのように1本だけなら経済的な負担も少ないので迷わずにグリップ交換はできますが、アイアンセットとなると本数が多いので、ギリギリまで使っていたいと思うのが普通かもしれません。

使用頻度を考えると、1ラウンドでショートホールを抜くとドライバーの使用回数は14回です。

一方アイアンの場合は、ラウンド中に1回も使わない番手がある可能性もあります。

使用頻度を交換のタイミングと考えるのであれば、使った回数の多いグリップから順に交換していくことになります。

結果的にグリップ交換の時期に違いはあっても、すべてのグリップを交換することはできます。

経済的な観点からすると、劣化した順に交換するのが良いかもしれません。

アイアンのグリップ交換の時期は一定間隔が良い?

グリップラバーを単品で購入しても、アイアンセットの分をまとめて購入しても、同じ単価であれば劣化したグリップから順に交換していったほうが経済的です。

一般的に言われているグリップのゴムの劣化は、なにもしなければ3年間、使っていれば2年間がひとつの目安になっています。

グリップラバーが磨耗すれば見た目で分かりますし感触でもハッキリと分かるはずですが、ほぼ使用することのない番手だと磨耗していないため、交換時期が分かり難いかもしれません。

個人差はあるかもしれませんが、アイアンの使用率は奇数番手のほうが多いと言われています。

そのため5番、7番、9番の劣化が早いので先にグリップ交換をして、4番、6番、8番は翌年に行うような順にすると、少しでも無駄をなくすグリップ交換ができる可能性があります。

ただしこのサイクルにすると、最初の年だけ偶数番手は1年多く使うことになりますが、1順すると2年間のサイクルになります。

もっともアイアンを5年間も使っていると、新しいアイアンに買い換えるタイミングにはなってくるとも考えられます。

ショットで滑るようになったら、もうグリップ交換の時期

アイアンのグリップが滑るようになったら、グリップ交換の時期と考えるのが一般的です。

雨で濡れて滑るグリップや、暑い夏日に手汗で滑りそうに感じるグリップは、交換するサインと考えて良いかもしれません。

実際にグリップが滑るのはもちろんのこと、滑りそうな気がしただけでも、グリップを握る力は強くなります。

無用な力でグリップを握り締めると、手首が固くなって縦に動かす範囲は狭くなり、コックやリリースが不完全になって正しいインパクトができなくなってしまいます。

そうならないようにするのであれば、一定のサイクルを決めて滑る滑らないに拘わらず、新しいグリップに交換していくことが良いでしょう。

ただし劣化を遅らせる方法があるので、メンテナンスをすれば交換時期を遅らせることはできます。

そのためには「なぜグリップは滑るのか」、その要因を知っておく必要があります。

アイアンのグリップ交換の時期は3年周期が良い?

基本的にグリップ交換の時期は、周期3年が限度と言われています。

それでも日ごろからメンテナンスをすれば、その周期を延ばすことができます。

アイアンのグリップが磨耗したことが原因で交換する場合には、メンテナンスでは防ぎようがないため交換時期を遅らせることはできません。

対してグリップの滑りが原因の場合には、日ごろからのメンテナンスで半年や1年程度は交換時期を遅くすることができます。

グリップラバーが滑るようになるのは、経年劣化の影響が思い浮かぶかもしれませんが、実際には汚れに原因があります。

グリップを握る手の汗や皮脂、また芝面に置いたときに付着するホコリや土がその汚れの正体です。

グリップに付着した汚れはキャディバッグの中で菌類の餌となって増殖し、ゴムを劣化させてしまうのです。

そしてグリップが濡れた状態になると、その汚れがヌルヌルになって滑るわけです。

そのため使用後は毎回食器用のスポンジを使って水洗いすると、グリップの汚れは落とすことができます。

しばらく洗っていないグリップでも、スポンジに食器用の中性洗剤をつけて擦り洗いをすると、かなりグリップ力は回復します。

グリップ交換の時期を延ばすアイアンのメンテナンス方法

一般的には2年から3年でグリップ交換の時期が来ると言われていますが、小まめに手入れをすると交換次期は延ばせます。

グリップにへばりついている皮脂を落とすには、スポンジと中性洗剤で洗い流すのがもっとも簡単な方法です。

コースのラウンドで使用したときは、アイアンのフェースの溝なども含めて綺麗にすることはあっても、練習場での使用で水洗いをするとなると面倒になって長続きはしないものです。

効果があることは分かっていても、続けられないメンテナンスでは意味がありません。

そこでグリップ専用のクリーニング剤を使いましょう。

ガラスクリーナーのように噴きつけてから、布で磨くように拭き取るだけです。

単にグリップの汚れを取るだけではなく、グリップ専用のクリーニング剤には滑り止めが配合されているものもあるため、多少劣化してきても滑り止め効果でより長く使うことができるのでおすすめです。

このクリーニング剤であれば、リビングなどの室内でも手入れができますし、水洗いと違って時間も短縮できるので、やる気さえあればメンテナンスを継続できます。

アイアンのグリップ交換の時期来たら自分で作業しよう

いくらアイアンのメンテナンスをしていても、グリップ交換の時期はやってくるものです。

交換時期が来たら、自分で作業してみるもの面白いことです。

古いグリップにカッターで切れ目を入れて剥ぎ取り、シャフトについている粘着剤を溶剤で拭き取り、シャフトのグリップ位置に両面テープを貼ってから、粘着部分に溶剤をかけてグリップを装着する工程です。

作業時間は1本で約20分程度、3本なら1時間でできます。

慣れてくると1本10分程度、3本30分でできるはずです。

また溶剤が揮発するまで1~3日間程度は使えませんが、最初の交換時期をシーズンオフにすると、毎回のグリップ交換でプレーに支障が出ることはないでしょう。

ただしグリップ交換には溶剤の揮発臭があるので、乾燥するまで室内に置いておくことは好ましくありません。

そのため冬期間でも臭いが気にならない場所で保管できることが条件になります。

もし今使用中のグリップが交換時期かなと感じたときは、まず洗剤で洗ってみてグリップ力が戻るかどうか確かめてみるようにしましょう。

グリップ交換の時期だと思っても使える可能性あり

アイアンのグリップ交換の時期が来たと思っても、洗剤をつけてスポンジ洗いをすると、少しだけ交換時期を延ばすことができます。

また日ごろからグリップのクリーニングをすると劣化の原因を除去することができ、長く使うことができます。

最終的にグリップ交換のタイミングはやってきますが、それはシーズンオフに自分で作業しましょう。