シャフトの硬さは英記号で、RやSと表示されています。
Rのほうがやわらかく、Sのほうが硬いわけですが、どのくらい硬いかは良く分かりません。
選ぶときの判断基準としては、体型やパワーまたヘッドスピードなどを目安にしていますが、どれが正しい選び方なのかはよく分かりません。
RとSのシャフトの選び方についてご紹介しいていきます。
シャフトの硬さを選ぶときはRとSのどちらが良いの?
シャフトの硬さはレギュラーが「R」と表示されていて、それよりも硬いスティッフは「S」と表示されています。
この硬さの違いを選択するときの目安としているのは、一般的なゴルファーはRシャフト、パワーがあればSシャフトを選んだほうが良いと言われているようです。
この場合のパワーがあるというのは、スイングの速さと同義語になるので、飛距離が出る人ほど硬いシャフトを使うと考える人が多いようです。
この選択の目安については間違ってはいませんが、正しいとは言い難いものがあります。
ゴルフショップでシャフトの硬さの選び方の目安としているのは、ヘッドスピードを参考にしているようです。
一般的なゴルファーのヘッドスピードは38~42m/sで、平均値は40m/sと言われています。
このヘッドスピードの範囲内であればRシャフト、43m/s以上であればSシャフトを薦めているようです。
このヘッドスピードの速さが、シャフトの硬さの目安になるのかを理解できたら、自分にとって適合するシャフトの硬さを見つけることができるはずです。
シャフトの硬さを選ぶときは最初がRで次にS?
シャフトを選ぶときにはまずはRシャフトにして、そのRシャフトに不具合があるようならSシャフトに変えるというのが一般的です。
でもヘッドスピードが分かっていれば、Rシャフトを使ってからSシャフトに移行する、2度手間を省くことができます。
ただこの考え方は机上の空論でしかなく、実際には2度手間でもRシャフトを選ぶことになります。
初心者であれば自分のヘッドスピードが分かりませんし、仮に計測したとしても、10回振って同じデータが記録できる可能性は薄いはずです。
まだ安定したゴルフスイングができていませんし、スイング軌道も安定していないのですから、そこから得たデータを鵜呑みにすることはできません。
これは、今日から始めるゴルファーだけのことではなく、経験があってもスイング軌道が安定していない場合は同じことが言えます。
あくまでもムラのないスイングができること、その上でヘッドスピードのアベレージをとってシャフトの硬さを決めるときの目安とするわけです。
初心者のシャフトの硬さ選びはSよりもRが良い理由
ゴルフ経験のない初心者や、ゴルフ暦の浅いゴルファーは、本来のゴルフスイングができずに、力任せにダウンスイングをするものです。
そのスイングから得られたヘッドスピードは、シャフトの硬さを判断するためのデータとして使うことはできません。
その状況でゴルフショップっでゴルフクラブを選ぶとしたら、応対してくれる店員さんは見た目で「最初はRシャフトがおすすめ」とか「パワーがありそうだからSシャフト」と言う選択はあるかもしれません。
ここではRシャフトの選択が正しいと思いますが、Sシャフトを選択するのは間違っているかもしれません。
初心者の多くは、トップからインパクトまでフェースの向きを変えずに振り下ろそうとします。
スイングスピードを速くすることで、強いインパクトを与えようとするわけですが、結果はヘッドが遅れてフェースは開きスライスすることになります。
基本のスイングアークができていないことから、シャフトのしなりを修正できていないわけです。
その状態で硬いシャフトを使ってフェースの開きを防ごうとすると、いつまでたっても正しいスイングを覚えることはできなくなってしまいます。
シャフト選びでRとSを見分けるときは軟らかさが大事?
正しいスイングアークは、アドレスからトップまでテークバックをゆったりしたリズムを取り、ダウンスイングへの切り返しでヘッドが遅れることなく入ることが大事です。
グリップエンドを先頭にゴルフクラブを振り下ろすわけですが、この間ヘッドは上を向いてシャフトは立っています。
グリップがアドレスの位置に戻る手前で、グリップエンドの向きを反転させて、立っていたシャフトを下に向けます。
ボールの後方にヘッドが下りてくるので、フェースを合わせてインパクトするというのが、正しいスイングアークです。
このグリップエンドの向きを反転させるときにシャフトはしなりますが、ヘッドがボールの後ろにつくころには、シャフトは逆側にしなりヘッドが先行します。
このスイングができると、シャフトの戻り具合が気になるはずです。
想定よりも戻りが大きければシャフトが軟らかすぎてフックするのでSシャフトを選ぶべきですし、戻りが小さければシャフトは硬すぎてスライスするのでRシャフトを選ぶべきです、
RとSの硬さの違いはシャフトのしなり戻りで決まる
初心者のころはダウンスイングによるシャフトのしなりが影響してスライスしますが、ゴルフスイングを覚えるとシャフトはしなり戻りでフックします。
この違いが理解できてからRシャフトが良いかSシャフトが向いているかを選択すると、自分のスイングに合っているシャフトの硬さを見つけることができます。
昔は上級者になると硬いシャフトを好んで使っていましたが、現在はシャフトが進化を遂げて硬さが飛距離のバロメーターとはなっていません。
硬いシャフトほどヘッドスピードが速いと言われたのは、カチカチのスチールシャフトの時代のことです。
いまはシャフトの弾力を利用して、ムチのようにゆったりしたリズムで、切れのあるスイングを目指すのが一般的となっています。
軸を中心に身体が回転し、それに伴って腕が巻きつくようなテークバックをして、ダウンスイングではそれを開放するボディーターンで、シャフトをムチのように使ってスイングをしています。
このとき大事なことは、シャフトのしなりによってしなり戻りの具合をどのくらいにするかはシャフトの硬さで決めていること知っておくことです。
RとSのシャフトに迷ったらSRシャフトを使ってみては?
シャフトの硬さにはL、A、R、S、Xとありますが、硬さのピッチが均等なわけではありません。
特にRとSについては、実質上では同じくらいのヘッドスピードで使うことができるので、選ぶ側の好みで決めているところが大きいと思います。
そもそも初心者がシャフトの硬さを決めるときに、見た目の体力で硬さを決めることができるのであれば、それはRもSも同じと考えて良いのかもしれません。
Sシャフトを使っているゴルファーが、Rシャフトを使って頻繁にフックが出るようなことはないはずです。
確かにXシャフトを使用するゴルファーがLシャフトでショットをすれば、フックやスライスを連発するかもしれませんが、1区分の違いであれば対象となるヘッドスピードでシンクロしている部分もあるため、球筋の安定という観点ではどちらを選んでも大きな問題はないはずです。
それでも気になるようであれば、近年はRとSの間にSRを設けているメーカーもありますので、RとSの中間を試してみると良いかもしれません。
シャフトの硬さを表すRとSに迷ったときの解決方法とは
シャフトの硬さを表すRやSですが、その適合基準はイマイチ不明確なところがあります。
一応はヘッドスピードを目安に選ぶことはできますが、これはインパクトの直前のシャフト戻りのときの硬さを推奨しているのですから、コックをリリースする技量も半ドンには必要です。
迷いが解決できなければ、RとSの中間であるSRを選ぶ方法もあります。