多くのパターがある中、トッププロの多くは削り出しタイプを使っています。
その中でも日本製の削り出しパターが高評価となっているのは、製造工程の緻密さによる品質の高さにあると言われています。
日本製の削り出しパターについてと、プロに高評価を受ける理由を紹介します。
削り出しパターの中で日本製は高評価を受けている?
パターの中で名器と称されることがの多い削り出しパターですが、一体何が凄くて人気があるのか、実際のところを理解できていないゴルファーもいるようです。
そもそも削り出しの意味を知らずして、削り出しパターは語れません。
まずは「削り出しパター」について確認してみましょう。
一般的には鉄をドロドロに溶かして、あらかじめ作られた型に流し込んで、冷えたところで成形し磨くことで製品するのが鋳造パターです。
鋳造のパターは大量生産ができて生産コストが低いため、安価にパターを製造販売できます。
一方で削り出しパターは、鉄の塊からまさに削り出して作られた、繋ぎ目のないパターのことを言います。
実際にはあらかじめ機械にカット部分がセットされていて、寸分の違いもなく同一の品質の製品が作られるようになっています。
ただし1本ずつ作ることから、生産コストがかかるため、高額で販売されることが多いようです。
その削り出しパターの中でも、職人技と言われて高い評価を受けているのが日本製のパターなのです。
日本製の削り出しパターは実践向きの高品質パター
型枠に熔かした鉄を流し込む鋳造パターは、その製造工程から若干のバラつきがあると言われています。
一般のゴルフーだと気にもならないほどの誤差ですが、トッププロほどの腕前があると髪の毛1本ほどの誤差でも気になる場合があるようです。
ゴルファーの技量としては最高峰にいるトッププロが絶賛し愛用していれば、それを見た多くの一般ゴルファーは名器であると確信するわけです。
1本ずつ製造することから市場での販売本数が限られていますし、中古でも高額取引が行なわれることから希少価値の品としてコレクション化している部分もあります。
ビンテージの削り出しパターは別な意味でも評価されていますが、実際に使用されている中では、日本製の削り出しパターの評価が高くなっているようです。
緻密な削り出し技術は機械部品や時計のパーツなど、様々な分野で高い評価を受けていることも、削り出しパターへの評価に繋がっているのかもしれません。
日本製の削り出しパターが高評価な意外な理由とは
一般的にパターを評価するときは、実績を重視するはずです。
例えばショートパットで確実に沈めることができるとか、ミドルパットでライン通りに打てるとか、ロングパットは絶対にショートパットしないといった実績が評価になります。
ただこの実績は技術によるものや、経験則によるもの、さらにはメンタルの強さが影響しているため、削り出しパターに限ったことではないはずです。
もちろん握っただけで自信が持てるといった効果は否定できませんが、それは個人的な好みであって、全体的な評価に繋がることはないはずです。
日本製の削り出しパターの評価の決め手になっているのは打感かもしれません。
パターでボールを打ったときの感覚を打感と言いますが、それは内面的なものですから、全体的な評価にはなりません。
しなしながら、音であれば多くのゴルファーが共感できる評価基準となるはずです。
まさか良いパターの評価が打音で決まるなんてと思うかもしれませんが、実は良い削り出しパターは素人でもハッキリと分かる音を出しているのです。
評価の高い日本製の削り出しパターは音で分かる?
一般的な良いパターは、軟らかい打感のものが主体となっていて、ヒットした音はほぼないはずです。
またインパクトでの抵抗は少なく、スーッと打ち出すことができます。
こうしたヘッドの動きに抵抗感がないパターこそ、良いパターとして評価を集めているようです。
ただし硬質の打感を好む人もいるため、それなりの音や打感を感じるものもあります。
これらは好みによるものですが、ヘッドの形状によっては一定の評価を受けていますので、画一的な評価基準となっているわけではありません。
またこのほかにもヘッドとは別に違う材質のフェースを貼って、より良い打感になるようにしているものもあります。
中には削り出しのフェースを貼って、削り出しパターと同じ打感にしているものもありますが、音だけは本物の削り出しパターとは違います。
評価の高い日本製の削り出しパターは硬い打感なので、ボールをヒットしたときにどのくらいの強さで打ち出したかがハッキリと分かります。
なによりもボールを打ったときは、キーンと高い音がするので誰でも削り出しパターを使っていることが分かるはずです。
トッププロだからこそ質の高い日本製の削り出しパターを使う
削り出しパターを使うことは、スコアアップのためよりもステイタスの意味合いが強いようです。
1本ずつ作る削り出しパターは、その製造工程だけでも高級品となりますが、匠と称される名高い職人たちがこぞって削り出しパターを作っています。
もはや絵画や貴金属のようなもので、実際に使うよりも壁に掛けて観賞している場合もあるほどです。
当然のこととしてこのような削り出しパターは、コレクションとして高い評価を受けることはありますが、実践で使われる日本製の削り出しパターとは一線を画すことになります。
削り出しのパターは、打感や打音に特徴があることはすでにお話ししたところですが、実際にパッティングをする上で変えがたいものが備わっているからこそトッププロの多くが愛用しているわけです。
トッププロが主戦場としているトーナメントコースのグリーンは、11フィートを超える高速の転がり具合となっているため、しっかり打つと限りなくオーバーしてしまいます。
そういった環境で自分の意思でしっかり打ちたいときに削り出しパターが最良のパターとなるのです。
日本製の削り出しパターも壁掛けのコレクションになるかも
トッププロに削り出しパターの愛好者が多いのは、高速グリーンでしっかり打てることにあります。
一般的なパターは、軟らかい打感なので強めに打っても衝撃が少ないことから、ショートしないパター、もしくは強気のパッティングに向いています。
ただ限りなく転がるような高速グリーンだと、ソフトタッチでも安心ができずに打ち切ることができない場合があります。
一方削り出しパターは、硬質の打感によって打ちすぎを抑制してくれるので、キーンと音が出るくらい打っても転がり過ぎることはありません。
自分のイメージして転がした距離の分だけしっかり打てることが、プロには好評を受けることになっているわけです。
特に日本製の削り出しパターは、安定した品質によって性能のバラつきがなく、プロにとっては信頼のおける製品と評価されています。
ただ一般ゴルファーにその感覚が必要なのかと言えば判断の分かれるところだと思います。
結果的に削り出しパターの多くは、コレクションとして壁に掛けられていくことにあるようです。
日本製の削り出しパターが高評価な理由は高品質だから
削り出しパターは高級品のコレクションというイメージがある一方で、トッププロの多くが実用的に日本製の削り出しパターを愛用しています。
その理由はバラつきのない高品質な仕上がりに、プロだからこその安心感があるからです。
一度触り、一度打ってみると、その魅力に取りつかれてしまうかもしれません。