ドライバーの重さが飛距離に影響を与えることは、薄々感じいていると思いますが、実際には軽いほうが良いのか、重いほうが良いのかが分かりにくいところです。
そこで飛距離を伸ばすドライバーの重さについて考えます。
飛距離を狙うドライバーにとって大事なのが「重さ」
ドライバーにとって飛距離はもっとも大事な役割です。
ドライバーのティーショットはフェアウェイのセンターを狙い、セカンドショットでピンそばを狙うというのはプロの世界の話のようです。
国内ツアーに参戦しているプロでも、フェアウェイのキープ率が7割台の選手がいるくらいですから、一般ゴルファーであれば5割にも満たなくても当然とも考えられます。
「センターに飛ばす」のはあくまでも目標であって、実際には飛距離か方向性のどちらかを重視することになるはずです。
飛距離は、14本のクラブの中で1番飛ぶのはドライバーですが、方向性はドライバーよりもフェアウェイウッドやユーティリティのほうが精度は高いでしょう。
飛ばないドライバーを使うくらいなら、ユーティリティでティーショットを打ったほうが確実にフェアウェイのセンターを狙えます。
よってティーショットでドライバーを選択したときは、ビビることなく思い切り振り切れるスイングが大事だということになります。
そこで大事になってくるのがドライバーの重さです。
ヘッドが加速せずに飛距離ダウンするのはドライバーの重さにある?
ドライバーの重さが原因で振り切れないとしたら、ヘッドスピードは加速しないので飛距離は期待できなくなります。
ゴルフでは、頻繁に「振り切る」とか「ヘッドが走る」と表現します。
これはインパクトに入る前よりも、インパクト後のフォロースルーのほうがヘッドスピードが速くなっている状態を表しています。
いわゆる「ヘッドスピードが加速している」わけです。
インパクトによってボールは放たれているわけですから、それ以降にヘッドが加速しても意味はないと考えるかもしれません。
確かにボールとフェースが接触したあとに、ヘッドスピードが速くなっても、飛んでいったボールに影響を及ぼすことはありません。
ただドライバーのスイング時間は、トップからインパクトまでわずか0.3秒です。
脳から運動の指令を出して筋肉に到達するのに0.2秒が必要だそうですから、ダウンスイングを開始するときに思いついたことは、インパクトでギリギリ反映されるということになります。
この短時間のスイングでは、フォロースルーでヘッドスピードを加速させようと体を動かすことで、強いインパクトができると考えられています。
ドライバーが振り切れずに飛距離が落ちるのは重さが原因
インパクトで振り切れない理由の1つに、ドライバーの重さが関係しているかもしれません。
強いインパクトがドライバーの飛距離の源になるわけですから、できるだけヘッドスピードが速くなるようなスイングを心がけなければなりません。
しかしながらインパクトの前後でのヘッドスピードが落ちてしまうと、強いインパクトを与えることはできません。
この理由として考えられるのは、アッパーブローのスイングにあります。
ティーアップしたボールよりも手前にスイングの最下点を定めて、そこを通過してフォロースルーに入るとヘッドは上昇しますが、このとき上を向いたフェースで下からボールをインパクトするとアッパーブローのショットになります。
簡単にいうと、一旦空振りをしたあとでインパクトをするのがドライバーの打ち方であり、そのスイングに慣れていないと最下点からインパクトまでの間でヘッドスピードが減速してしまいます。
ただアッパーブローを意識してスイングしていれば、数日で慣れてくるはずなので、それでもヘッドスピードが加速しないとしたら、ドライバーが軽いと考えられます。
飛距離を狙うなら適正な重さのドライバーを選ぶしかない!
ドライバーの飛距離が伸びてきた歴史を見ると、軽量化の影響があったことは間違いありません。
軽いドライバーが作られたことでスイングのスピードは速くなり、軽くなったことでシャフトを長くすることができてスイングの外周を回るヘッドのスピードは速くなります。
「軽量化=飛距離」が背景にあるので、飛距離アップを狙うためには、なるべく軽いドライバーを選びたいと考えるの普通のことです。
しかし自分のパワーに対して軽過ぎると、スイングが手打ちになってしまい、ヘッドスピードはスイングの最下点がマックスになって、肝心の最下点からインパクトまでのアッパーブローで遅くなってしまうようです。
いわゆるアンダースペックの状態です。
これは技術でカバーすることができない問題であり、自分のパワーを再確認して、適正な重さのドライバーを選ぶしかありません。
そうすればスイングの最下点を過ぎてから、ヘッドスピードは加速させて「振り切る」ことができるはずです。
ドライバーの飛距離ダウンは重さをコントロールできないから
ドライバーの飛距離の伸び悩みの原因が重さにあるとしたら、まずは軽くないかを疑うべきですが、反対に重過ぎても飛距離はダウンします。
スイングの最下点からインパクトまでに、ヘッドスピードが加速するのは腕を振っているからではありません。
スイングの最下点に差し掛かる少し前に、左手首を小指側に曲げる動作をすることで、ヘッドスピードは加速することができます。
アドレスでグリップを構えたとき、左手首は親指側に少しだけ曲がっています。
そのままテークバックに入ると、徐々に親指側への曲がりの角度が大きくなり、トップの位置では90度になります。
これをゴルフ用語では「コック」と言いますが、そのコックの形を崩さずにダウンスイングをして、グリップが右腿に差し掛かる辺りで反対の小指側に曲げます。
これをゴルフ用語では「リリース」と呼んでいますが、これはハンマーで釘を打つときと同じ動作であり、ハンマーより柄の長いドライバーはヘッドスピードが速くなります。
しかしながらドライバーが重過ぎると手首の動きが悪くなり、コックとリリースが上手く使えなくなって飛距離ダウンとなってしまうのです。
ドライバーの重さで手首が硬くなり飛距離ダウン
ドライバーの重さによって左手首の自由度が制限されるため、飛距離に影響を与えると考えられます。
重たいドライバーはしっかり握らなければならなず、軽いドライバーよりも強く握ることになります。
しかしそうしてグリップを強く握ること、手首から肘までの筋肉に緊張が生まれ、結果として手首が硬くなってしまいます。
自分のパワーよりも重たい、いわゆるオーバースペックになっていることで、トップでコックが90度にならず、ダウンスイングでのリリースのタイミングが合わずに、飛距離も方向性の失ってしまいます。
このような状態のときは、一旦リセットして「重さ」を見直すことが大切です。
自分のパワー合った重さがどれほどのものなのか、また素振りやウエイトトレーニングを続けることで、どこまでのスペックを扱えるのかを1つずつ確認していくことで、現在地で自分に合うドライバーの重さを見つけることができます。
そうすれば振り切るスイングで飛距離を狙うことができるはずです。
ドライバーの重さによる飛距離への影響はずっと続く
ドライバーの重さが影響して、飛距離が伸び悩んでいることが良くあるものです。
飛距離ダウンになると、重過ぎることを考えがちですが、まずは軽過ぎていないかをチェックしましょう。
自分のパワーに合ったドライバーの重さは、いつも変動していますので、常にチェックすることが大切です。