グリップの太さの違いでゴルフの何がどのように変わるのか

近年、ゴルフクラブや道具の進化はめざましく、その実用性だけでなくアクセサリーとしての要素も含んでいます。

特にグリップはその材料の種類や色、太さまでバリエーションが豊富で、プロゴルファーもカラフルなグリップを使用する傾向にあります。

実際、人それぞれ手の大きさや形、またグリップの好みにも違いがあり、ゴルフ場や練習場でも多種多様のグリップを目にすることでしょう。

今回は、グリップの中でもその太さに着目し、選び方について考えます。

適正なグリップサイズの選び方とは?

ゴルフのグリップには様々なタイプがありますが、今回は太さの違いに着目してみます。

まず、「適正なサイズについてどのように合わせれば良いか」です。

これはゴルファーそれぞれのグリップ方法で変わってくるといえます。

グリップ方法はいくつか種類がありますが、どの握り方であっても一番大切となるポイント。

それは、ゴルファーにとって違和感のない、握り心地の良いグリップサイズが最も適正であるということです。

とはいっても、数年前までグリップの太さはほぼ統一されており、グリップの太さに対して握り方を合わせる方法が一般的でした。

現在でもその名残は残っており、ほとんどのゴルファーが同じサイズのグリップを使用している現状があります。

そのため、初心者に対して太すぎたり細すぎるグリップを使用することはあまりオススメしません。

まずはスタンダードなグリップからスタートし、ある程度上達してきたら球筋や個人の悩みを解決する方法として、グリップの太さを変えるという選択肢を考えてください。

ゴルフはグリップの太さで球筋が変わる

実際に、グリップの太さの違いがゴルフのプレーにどのような影響を与えるのでしょうか?

ここに大きく関わってくるのは球筋です。

細いグリップでは、リストターンが強く、太くなればリストターンが弱くなるという考え方が一般的です。

つまり、引っかけ防止であればグリップを太く、スライス防止であればグリップを細くということです。

またグリップ力にも影響を与えます。

太いグリップは力みなく握ることがしやすいのに対して、細いグリップはギュッと握ってしまいがちです。

本番で力みを取りたい方や、逆にもう少ししっかりグリップしたいという方は上記の考え方で太さを変えてみると良いでしょう。

しかし別項でも述べたように、グリップの太さの違いが初心者のスライスやフックを修正するというわけではありません。

具体的にいうなれば、スコアが100を切れていないゴルファーはグリップの太さを変えても、スコアメイクには繫がらない可能性が高いということです。

パター以外のグリップの太さをむやみに変えることはオススメしません。

グリップの太さによるクラブへの変化とは?

ゴルフのグリップの太さを変えることで、球筋以外にも変化が出ます。

それが、重量です。

基本的に太いグリップほど重たくなりますので、それによりクラブの重さやウェイトバランスが変わってきます。

つまり、グリップを重たくすればするほど、ウェイトバランスがグリップ側にくるということです。

グリップを太くしたために、クラブのヘッドが走らなくなるというのはこの影響もあります。

つまりドライバーやフェアウェイウッドのように、ある程度ヘッドを走らせるイメージが必要なクラブでは、グリップを太くすることで悪影響を及ぼすことがありのです。

初心者はあまり気にしない話かもしれませんが、中級者や上級者にとって、クラブの重さやバランスは非常に重要な要素でもあります。

また、グリップの太さに違いを出すために、グリップ自体を太くするのではなく、グリップとシャフトを固定する両面テープの巻き方で太さを調整する方法もあります。

この方法であれば、グリップ本体を変えるよりも、重さの変化を軽減させることができるかもしれません。

そして、「グリップを少し太くしたいけれど、今使っているグリップはこの規格しかない」というゴルファーも、テープの巻き方でグリップの太さを変えることが可能です。

球を転がすクラブはグリップに適度な太さが必要

現在、ゴルフクラブでグリップの太さの違いや種類が最も豊富なもの、それはパターです。

多くのプロやアマチュアが太いグリップのパターを使用しているのをよく目にします。

それは、手首を固定して打つことが方向性を安定させるために最も効果的で、すぐに取り入れやすい方法だからです。

パターの方向性が安定しない方や、距離感をつかめない方は、グリップを太くすることで安心してグリップすることができ、グリップと手のひらの一体感もより強くなります。

また、グリップを太くすることでリストターンを防ぐ効果もあります。

グリップを太くすることで手首の無駄な動きを抑制し、腕の動きで飛距離コントロールすることができるため、アプローチやサンドウェッジに応用することも効果的だといえます。

アプローチの距離感がつかめない方や、トップやダフりで打点が安定しない方、また緊張から力んでしまう方は、太いグリップをアプローチウェッジに取り入れることも効果的だといえるでしょう。

グリップの太さがゴルフに与える悪影響

パターやアプローチにおいて、グリップを太くすることでストロークは安定する効果があることを説明しました。

しかし、どのクラブにでも応用できるかといえば、それは違います。

一般的にドライバーやアイアンでは、リストターンがとても重要な動きになってきます。

しかしながらグリップを太くすることでスムーズなリストターンの妨げとなり、飛距離が落ちてしまうことや右にプッシュアウトする恐れがあるのです。

また重量が重くなること、ウェイトバランスが手元になることから、ヘッドが効かなくなり、振り抜くイメージが狂ってしまう恐れもあります。

ゴルフにおいて、イメージが狂ってしまうことは最も避けなければいけないことの一つです。

一度スイングのイメージが狂ってしまうと、元のグリップに戻しても中々前のようなイメージには戻らないからです。

ドライバーやアイアンでグリップの太さの違いを求めるのであれば、スタンダードか少し細めのグリップをオススメします。

ゴルフはグリップの太さや握り心地がスコアに直結する

グリップの太さの違いがスコアに直結するのでしょうか?

その答えはずばり「直結する」です。

実際のラウンドの中では、気持ちの変化や精神状態はスコアに影響を及ぼし、一定の精神状態でプレーすることが重要です。

また得意なクラブほど安心して打つことができ、得意なクラブが多ければ多いほどゴルフのスコアは安定します。

つまり、クラブを握ることから全てのショットはスタートするため、グリップしたときの安心感の重要性は高いといえるのです。

特にグリーン周りで大叩きすることは次のホールにも響きますし、できれば誰もが避けたいことです。

そのような場面で、適度にリラックスし、気持ちよくスイングできることがスコアメイクには重要になってきます。

精神的にパターやアプローチで緊張してしまう方は、ゴルフのグリップを太くすることで、安心してグリップできるようになります。

是非お試しください。

ゴルフのグリップの太さの違いとそれぞれの利点欠点

ゴルフが上達してくると、様々なアクセサリーにも興味が湧いてきます。

しかし、どれも良いものかといわれると、それぞれのゴルファーに合う、合わないがあるので難しいと答えます。

それらを理解した上で自分に取り入れ、合わないと感じたらすぐに元に戻すこと。

これが鉄則です。

今回のテーマであったグリップの太さの違いに関しては、一歩間違えば今まで築き上げたゴルフの勘を全て狂わせてしまう恐れもあります。

グリップを変えるのであれば是非短いクラブから試してみてください。