劣化したグリップは新たなものに交換しないと、スコアアップどころかスコアダウンにつながるかもしれません。
スイング中に少しでも滑ると感じたら、すでに交換時期は到来しています。
今回は楽しいゴルフライフを続けていくためにも、グリップ交換の前にするべきメンテナンスの仕方と、自分でする新しいグリップへの交換方法を紹介します。
グリップの交換前にゴルフクラブをメンテナンスしてみよう!
そろそろグリップが交換時期になったと感じるようであれば、かなり滑りが気になっていることでしょう。
その状態で目一杯のゴルフスイングをしたら、ゴルフクラブがスポっと抜けてしまうような気がして、強めにグリップを握ってしまうことがあります。
グリップ交換を渋り、毎回このスイングを繰り返していると、腕に力の入ったスイングフォームが身についてしまい、ミスショットが続く原因となります。
ゴルフスイングは捻転のための体の柔らかさも必要ですが、柔らかい手首はもっと必要です。
手首の自由度を広げることで、飛距離は伸びますし方向性も安定してくるからです。
そのため「悪いクセ」がつく前に、グリップ交換をすることが大切です。
できれば期間を決めて「定期的なグリップ交換」をルーティンにすると、交換時期を探る必要はなくなります。
交換時期は使用頻度や保管状況によって変わってきますが、短かければ1年サイクル、長くても3年サイクルでは交換したいものです。
グリップが劣化して交換をするのはゴルフの回数で変わるの?
グリップの交換時期を早めるのは、ゴルフの回数ではありません。
もちろんグリップが擦り減るくらい使用頻度が多いゴルファーもいるでしょうが、多くの人は使用後のメンテナンスと保管状況の悪さからグリップが劣化した結果、交換時期を早めているのです。
グリップが劣化するのは、手汗や手垢が付着したものや、ゴルフコースの土やホコリまたは雨水などが蓄積して、ゴム質そのものが落ちていくことに原因があります。
1回のラウンドでの汚れは大したことはなくても、まさに塵が積もった結果です。
さらにキャディバッグの内側には細菌が繁殖していて、湿り気のあるままで置いておくと、汚れの上からカビ菌が侵食してきてゴム質を傷めてしまいます。
しかもキャッディバッグを車のトランクケースに入れっぱなしだと、夏季は高温によってゴムの劣化を早めることになります。
グリップだけでなくヘッド接合部への影響も多大なため、夏場の車中への保管は控えたほうが良いでしょう。
グリップは定期的に洗浄し、風通しの良いところで陰干しして、自宅内ではキャディバッグから出しておきたいものです。
そうすれば「3年周期の交換」も無理ではないはずです。
ゴルフのグリップは定期的な時期で交換する
グリップの交換を延ばすには、ゴルフをラウンドした翌日にはグリップ洗浄をしましょう。
食器用の中性洗剤を、ほんの少しスポンジにつけてゴシゴシ洗って、水で洗剤を流して乾拭きします。
あとは1日乾燥させるだけで、新品同様のグリップ力が維持できるはずです。
また市販のグリップ専用のクリーナーは吹きかけて磨くだけで汚れを落とし、グリップが滑らなくなるものもあるので、メンテナンスに取り入れると作業量は少なくて済みます。
これだけのメンテナンスと維持管理をしていても、2年から3年でグリップは交換したいものです。
パター以外の13本はすべて同じタイプのグリップにすることもできますし、またクラブの特性を活かしたグリップに交換することもできます。
工房のあるショップでは、店舗でグリップを購入すれば格安で交換してくれますが、コストを考えて自分で交換する選択肢もあります。
初期投資としてはカッターや溶剤に使う灯油などがありますが、あとは交換するグリップと両面テープがあれば自分でもできます。
ゴルフクラブのグリップを自分で交換するときの手順をチェック
グリップの交換方法は簡単です。
ゴルフクラブについているグリップと同じサイズのものをネットで注文します。
グリップにはセンターを表すマークがついているので、それが分かるようにシャフトに印をつけておくと装着後のズレは防げるでしょう。
カッターで縦に切れ目を入れて、グリップの先のほうからエンドに向けて剥ぎ取るようにします。
手で取るのが大変な場合は、プライヤーなどでグリップの先を挟んで引っ張ると、一気に剥がすことができます。
剥がれたシャフトには粘着剤の残りがあるので、溶剤を使って拭き取ります。
もしテープが残っていたら、拭き取る前に全部剥がしてください。
溶剤は石油やベンジンなど、手に入りやすいものでも大丈夫ですが、初めてのときはオイルライターのオイル(ホワイトガソリン)が後々便利だと思います。
溶剤になるオイルは100均ショップで購入できるので、購入に面倒なことはないはずです。
この溶剤は粘着剤の拭き取りだけではなく、グリップを装着するときの潤滑剤の役割もしてくれるので、揮発性の高いものを使うことになります。
シャフトが綺麗になったら、次はグリップとシャフトを接着させる両面テープを巻きます。
グリップ交換のポイントは両面テープの貼り方
交換時期になったグリップを装着するためには、前項で説明したように現行のグリップを剥がして両面テープを貼る箇所を綺麗にしてください。
綺麗になったら、新しいテープを貼ります。
テープはグリップエンドからラセン状に巻いていく方法、反対にグリップ先端側からラセン状に巻く方法、さらにグリップの先端側から縦貼りにして、グリップエンドで折り返して裏面も同じだけ貼る方法があります。
始めての場合には縦貼りのほうが難易度は低く失敗はないですし、接着という意味ではラセン巻きと変わらないので、最初は縦貼りで両面テープを貼ることをオススメします。
その後テープの上紙を取り除いて、いざグリップを装着しようとしても、両面テープの粘着力で上手く入れることができないので、グリップの内側と巻いた両面テープの表面に溶剤をつけます。
最初にグリップエンドの空気穴に挿しやすいティーやボールマーカーを栓代わりに挿し液漏れしないようにしたら、グリップの中に溶剤のホワイトガソリンを注ぎます。
口を親指で塞いで内部に行き渡らせたら、そのままゴルフクラブに貼った両面テープの表面に回しかけます。
両面テープの表面がヌルヌルになっている間に、グリップの口をしっかり持って装着します。
装着する前には、ティーを抜き取って空気穴を確保しておくようにしましょう。
グリップ交換後のゴルフクラブは動かさないように!
グリップ交換のコツは、最小限の時間で作業をすること。
溶剤が両面テープの表面を溶かしている時間は限られているので、時間をかけすぎると粘着度が復活して、両面テープの粘着面だけがグリップエンド側に寄ってしまい、装着後のグリップに違和感ができてしまいます。
また装着後のグリップに歪みがあって左右に回すと、同じようにグリップを握って違和感が残る場合があります。
一気に装着するためには、グリップを剥がす作業の前にシャフトにつけた、グリップのセンターを表すマークを左手親指で押さえて、右手親指は交換するグリップのセンターマークの上に押さえて、両手の親指をドッキングさせると歪むことはありません。
そうして装着したグリップは、溶剤が揮発して乾燥するまで、触らないようしなくてはいけません。
乾燥するまでゴルフクラブは壁に立て掛けるか、テーブルの上に置いてグリップに負担がかからないようにしてください。
また溶剤が揮発して乾燥するまでは、強い刺激臭がしますが、直射日光の当たる場所には置かないようにしましょう。
日光に当てると、せっかく交換したグリップの劣化が始まってしまうからです。
グリップをクリーニングして滑るようになったら必ず交換
グリップが劣化する前に、日ごろからメンテナンスすることが大切です。
水洗いするだけでも効果がありますが、専用のクリーニング剤を使えばゴルフクラブの滑り止め効果も加えられます。
それでも一定期間が過ぎるとグリップ交換をしなければなりませんが、交換方法とちょっとしたコツを知れば、自分で簡単に交換することができるので、興味があればチャレンジしてみてください。