ティーアップと聞くとドライバーでするイメージがありませんか。
しかしショートホールでは、ティーショットをアイアンで打つためティーアップをします。
そうしてアイアンでティーアップをした場合、飛距離が伸びると言いますが実際はどうなのでしょうか。
今回はその点について考えます。
アイアンの飛距離目安(男女別)
まず、アイアンの基本的な飛距離の目安をお伝えします。
あくまでも、ティーアップをしていない場合の一般的な平均値です。
最近は番手によってもロフト角が異なり飛距離も違いますので、あくまでも参考にしてください。
今回は、良く使われる5番アイアンからPWまでの平均値を出します。
なお飛距離にはキャリーとランがありますが、キャリーのみの数値です。
《アマチュア男性のアイアン平均飛距離》
5番アイアン:160ヤード
6番アイアン:150ヤード
7番アイアン:140ヤード
8番アイアン:130ヤード
9番アイアン:115ヤード
PW:105ヤード
平均より飛ばす人で、+10~20ヤード、飛ばない人で-10~20ヤードくらいです。
《アマチュア女性のアイアン平均飛距離》
5番アイアン:110ヤード
6番アイアン:100ヤード
7番アイアン:90ヤード
8番アイアン:80ヤード
9番アイアン:70ヤード
PW:60ヤード
平均より飛ばす人で、+10~30ヤード、飛ばない人で-10~30ヤードくらいです。
男性に比べ、女性のほうが人によっての飛距離の差が出やすい傾向にあります。
アイアンでティーアップするメリット
ティーアップとは、そもそも何かまず説明します。
ティーアップとは、その名の通り、ティーグラウンドでティーペグを使ってボールを地面より高い位置にセットすることです。
つまり、基本的には各ホール1打目にしか使うことがありません。
ドライバー、フェアウェイウッドでティーアップするイメージはあるかと思いますが、アイアンでもすることがあります。
まずは、ティーアップのメリットをお伝えします。
①地面を気にせずショットすることができる
これは、ティーアップすることで地面とボールの距離が多少なりともできるため、ダフリにくく、しっかりと振り抜けるようになります。
また天候によって、地面の状況が悪くても気にならなくなります。
②飛距離アップができる
ティーアップすることで、クリーンに芯でとらえやすいため、飛距離が伸びると言われています。
しかし、ゴルフはそんなに甘くありません。
プラスに効果が出ることもあれば、リスクもあります。
ティーアップで本当に飛距離は変わるのか
では、ティーアップをした場合に本当に飛距離が変わるのか考えます。
アイアンでティーアップする場合、どのくらいの高さに設定すれば良いのでしょうか。
・ショートアイアン(8番~9番、PW)
地面と同じか、1~2mm程度を基本とします。
・ミドルアイアン(5番~7番)
地面から5~10mmを基本とします。
ティーアップすれば、打出し角度をつけやすいのですが、高くすれば良いというものなのでしょうか。
《ティーを高くした場合》
基本的なティーの高さより高くした場合、どうなるのでしょうか。
高いボールが打てるようにはなりますが、高くし過ぎると左へひっかける可能性が高まります。
また、ボールが高く上がるため、風の影響を受けやすくなります。
《ティーを低くした場合》
基本的なティーの高さより低くした場合、ボールの打ち出し角度は低く抑えられます。
そのため、高くしたときとは逆に風の影響を受けにくくなります。
基本的なティーの高さでフェースが開き右に飛んでしまう人は少し低くしましょう。
ティーアップをすることで飛距離が伸びるという事実もありますが、状況によって変わってきます。
そのため、一概に高いティーアップにすれば良いというものではありません。
アイアンは飛距離よりもコントロールを重視する
ティーアップしたことにより飛距離が伸びるケースもありますが、高さ設定を間違えると逆にロスしたり、ミスショットに繋がることも考えられます。
アイアンの基本は、飛距離よりもコントロールが重要です。
そのことを前提にティーアップについて考え、番手を選択することが良いでしょう。
では、実際に自分にあったティーアップの高さをどのように判断したら良いのでしょうか。
まずは、基本のティーの高さで打ってみてください。
左に出てしまう人は、ティーが高すぎます。
逆に右に出てしまう人はティーが低すぎると考えて良いでしょう。
そして、自分のスイングに合った基本的な高さをまず見つけてください。
次に、コース状況に応じてティーの高さを変えた場合を想定して練習しましょう。
少し飛距離を伸ばしたい、ボールを上げてグリーン上で止めたいなどあれば、少し高さを上げて練習しましょう。
また風が強い日を想定して、低くした場合でも練習しておきましょう。
アイアン用のティーの種類
ここでティーペグ、通称ティーについてお話します。
ティーといってもドライバー用やアイアン用など様々なものがあります。
また、素材も複数あるので自分に合ったものを選びましょう。
実際、ティーアップするとティーの抵抗で飛距離が変わったりもします。
・木製ティー
昔からある木で作られているティーです。
折れやすいですが、1本当たりの価格はそれほどではありませんので折れたらどんどん交換しましょう。
ただティーを打ってしまうと抵抗が強いので、クリーンにボールをとらえられる人におすすめです。
・プラスチックティー
プラスチックでできたティーのことです。
木製のティーと比べると細目にできているものが多く、抵抗が少ないです。
また、安く買えるのも特徴です。
・ゴムティー
ボールを支える部分がゴムでできているティーです。
ショット時に当たっても抵抗が少ないため、初心者でも扱いやすくなっています。
迷ったときは、ゴムティーを購入しましょう。
・その他
最近ではブラシティーと呼ばれるものもあります。
ルールに抵触する可能性があるため競技での使用は控えたほうが良さそうですが、気になる人は試してみてください。
ティーの長さですが、アイアン用は35mmくらいのものを選べば十分です。
ティーアップを使ったアイアンの練習
ティーアップした場合の飛距離や特徴を話してきましたが、すべては一定にショットが打てることが前提となります。
そこで最後に、練習場でティーアップを使った練習方法をひとつお伝えします。
練習場の場合、マットの上にボールを置いてアイアンの練習をしていると思います。
そのマットの場合、ダフっても滑ってくれるため、打てていると勘違いしやすいです。
本来アイアンでクリーンにボールをとらえるためには、しっかりとボールとの距離感を覚える必要があります。
そこで、ティーアップしてアイアンで打つ練習をしましょう。
ティーアップの高さは、ドライバーと同じくらい高く設定してみてください。
クラブを持ち上げて構え、ハーフスイングでも良いのでしっかりとミートさせることです。
まずは、PWから始め、慣れてきたら番手を上げていきましょう。
おすすめはティーアップの状態で何球か打ったら、マットの上から1球打つことです。
どちらも違和感なく打てるようになってくれば、ミート率も上がり、飛距離アップにも繋がるからです。
ティーアップでアイアンの飛距離は変わるけれど
ティーアップが飛距離へ与える影響について話しましたがいかがでしたか。
ティーアップしたことにより飛距離は変わりますが、正しく打てること、また状況を見てティーアップすることがプラスの効果に繋がります。
ティーショットでしか使いませんが、しっかりと練習して身につけてください。