ウェッジを単品購入する際に何に注目して選んでいますか?
薦められるがまま、何となくで選ぶのは絶対にNGです。
ピッチングウェッジ(PW)はアイアンセットに既に入っている場合が多いため、正直選択肢というのはほとんどありません。
それ以外のウェッジはロフト角を基準に選びます。
そしてそのロフト角の組み合わせを考えるのが、ウェッジ選びの最重要項目となるのです。
ロフトで考えるウェッジの種類
ゴルフクラブにはそれぞれ名称があります。
ウッド系であればドライバー、フェアウェイウッド(FW)、ユーティリティ(UT)になります。
アイアンは1~9番まで番手となっています。
そして今回注目しているウェッジはピッチングウェッジ(PW)、アプローチウェッジ(AW)、サンドウェッジ(SW)です。
代表的なのが上の3つになりますが、それに加えロブウェッジ(LW)、ギャップウェッジ(GW)といったものもあります。
単品購入する際のウェッジは、AWやSWではなくロフト角で示されていることが多いです。
PWはアイアンセットに含まれていることが多く、メーカーによって違うのですがロフト角44~48度の物があります。
このうち「48度」はPWにもAWやGWにもなり得るロフト角です。
それはこれから説明するロフトの組み合わせに関係してきます。
基本的にはAWは48~54度、SWは54~60度のロフト角と考えると良いでしょう。
全部入れれば「怖いものなし!」と思うかもしれませんが、ゴルフのルールでキャディバッグには最大14本までしか入れられません。
そのため厳選して選ばなければならないのです。
ロフトの組み合わせの基本はピッチングウェッジ
自身のアイアンセットの中に入っているピッチングウェッジのロフト角が何度なのかご存知ですか?
知らない人はまずメーカーのホームページで調べるか、ゴルフショップへ行って尋ねて確認してください。
アイアンセットを購入する際に当然のように入っているため、特にロフト角を気にしていなかったという人がほとんどではないでしょうか。
しかしウェッジはピッチングウェッジのロフト角を基準に組み合わせを決めるため絶対知っておくべきことなのです。
そしてアイアンの基礎知識として覚えておいて欲しいのが、1~9番までのアイアンは一般的にロフト角が4度刻みになっています。
もちろん「正確に全て」というわけではありませんが、基本的にそうなっていると覚えてください。
そうであるなら、ウェッジも同じように4度刻みの組み合わせにしたくなるかもしれません。
それでもOKではあるのですが、それもピッチングウェッジのロフト角次第です。
ピッチングウェッジのロフト角によって4度刻みの組み合わせにするか、6度刻みの組み合わせにするのかを決めると良いでしょう。
一般的なウェッジでのロフトの組み合わせ
ここで本題のウェッジでのロフトの組み合わせについて話していきます。
自分が使うクラブですから、好きなように組み合わせて良いのではないかと思うかもしれません。
しかし先にも少し触れたようにクラブのロフトには流れというものがあります。
ロングアイアンからロフト角は均等に刻まなければなりません。
良く言われるように、ゴルフは飛距離は二の次でショットの正確性と距離感が重要です。
しかしロフトが等間隔でなければ距離感を出すのは非常に難しくなります。
好きなように組み合わせて敢えて自身のゴルフを難しくする必要はないでしょう。
そこで等間隔にするための一般的なロフトの組み合わせを紹介します。
PWが44度の場合は4度刻みにすると48、52、56度になり、6度刻みにすると50、56度になります。
またPWが48度の場合は4度刻みにすると52、56、60度になり、6度刻みにすると54、60度になります。
44度の場合の4度刻みと48度の4度刻みは等間隔ではあるのですが、クラブの役割をしっかり考えないとあまり意味を成さない組み合わせにもなり得ます。
アイアンやウッド系の数と調整して、14本になるよう上手く組み合わせると良いでしょう。
ウェッジの基本的な役割も大事にしよう
PWのロフト角を基本にウェッジのロフト角の組み合わせを考えることが大事だと話しました。
しかしそれはあくまでも「フルショット」での距離感を出すことにおいての考え方です。
PWのフルショットが120ヤードだったときに、次のウェッジのフルショットが70ヤードになるとその間の50ヤードをPWのコントロールショットで補わなければなりません。
コントロールショットはゴルフでは必要な技術ではありますが、50ヤードの差をコントロールするのはとにかく大変なことです。
だからこそロフト角の組み合わせを考えなければならないのですが、それ以前にウェッジはアプローチとバンカーで使うクラブだということを忘れてはいけません。
PWとのバランスを考えるあまり、バンカーショットに対応できるウェッジやアプローチに対応できるウェッジの機能を持ち合わせないロフトだけになってしまうのはNGです。
転がすアプローチであればロフトが立っているものであっても対応はできますが、障害物がある場合は上げるアプローチをしなければならないので使えません。
したがって多少ロフト角があるウェッジが必須です。
バンカーでも最低56度は必要になるためその辺りも忘れず考慮しましょう。
ロフト角とバウンス角の組み合わせも大事
ウェッジ選びでもう一つ大切なのはロフト角とバウンス角の組み合わせです。
バウンス角とはシャフトを真っ直ぐ立てたときに、リーディングエッジからソールの張り出し量を角度で示したものです。
初心者用のアイアンにはバウンス角の大きいものが多いです。
なぜならバウンス角が大きいほどダフりのミスに強くなるからです。
それはバウンス角が大きいとリーディングエッジより先にバウンスが当たり芝を滑ってくれるため、地面に刺さりづらくなることが理由です。
故にウェッジのバウンス角も大きければ、ザックリミスの軽減になります。
もちろんバウンス角が小さいものにも別のメリットがあります。
バウンス角が小さい分鋭角に入れられるためボールを直接拾うことができ、芝が薄かったりベアグラウンドのような状況に強いです。
またフェースを開いても浮かび上がりが少ないのも強みでしょう。
こうしたそれぞれのメリットをロフト角と合わせて生かすのが理想です。
バンカーショットではエクスプロージョンが必要ですから、ロフト角は58や60度でバウンス角が大きめの14度くらいにすると出やすくなります。
それからフルショットでは、ロフト角をPWに合わせ、ダフり防止のためバウンス角を12度くらいの大きさにすると良いです。
この他自身のウェッジの目的別に組み合わせると、100ヤード以内により強くなるでしょう。
ウェッジは無理に使い分ける必要はない
ウェッジのロフト角やバウンス角の組み合わせは確かに大事です。
しかし無理にこれらの組み合わせを考えることはありません。
なぜならウェッジを単品購入をしている人が増えていますが、アイアンセットの別売りとしてウェッジを出しているメーカーは沢山あるからです。
56度や58度と言ったようなロフト角表示ではなく、AWやGW、SWのように名称で記されているものが販売されています。
そうした同じメーカーで同じモデルであれば、PWとのロフト角の間隔がしっかり計算されています。
これは正直好みの問題になりますが、敢えてアイアンの流れに合わせるために同じモデルのものを選ぶ人も少なくはありません。
ただし単品購入のウェッジのようにロフト角の種類は豊富ではありません。
そのためロフト角に合わせて上手く使い分けられる人であれば単品購入の物が良いです。
ウェッジを数本入れているけれど実は決まったウェッジしか使わず上手く使い分けられていないゴルファーは、単品購入のウェッジにする必要はないでしょう。
組み合わせは大事ではあるのですが、自分の技量に合った選び方も大切です。
ウェッジ購入時の確認事項は意外とたくさん
ウェッジと言えばロフト角やバウンス角が大きめで、重めのスチールシャフトのイメージを持つ人が多いでしょう。
ゴルフショップで見てみるとその選択肢は予想以上に多いことが分かります。
シャフトひとつ取ってもフルショットでも負担がないように若干軽めの物もあります。
そこで迷わないためにも、自分のウェッジに必要とすることをしっかりと頭の中で整理してから選ぶことが大事です。
「何となく」では絶対に選ばないようにしましょう。