光沢のなくなったアイアンを鏡面仕上げで磨き上げると、新品同様のピカピカ状態に戻すことができます。
コツさえ分かれば、意外に簡単な磨き上げることができます。
アイアンヘッドをピカピカに磨く方法と、そのあとに施す仕上げ方についてご紹介します。
アイアンをピカピカに磨き上げる前にすべきこと
お手持ちのアイアンは、練習やラウンドを重ねていると、購入した当初の輝きはなくなり、ちょっとボケたような光沢になるものです。
もともとのアイアンは、その使いこなしたような鈍い光沢に「味がある」と言われていたものです。
でも最近のアイアンは軟鉄だけではなく、硬いステンレスのように光沢のあるものを使っていますから、ある程度の輝きが必要と考えても当然のことです。
ウエスでゴシゴシと磨いているだけで綺麗にはなりますが、購入したときのピカピカの輝きは失われています。
ただ、磨き上げるときに少し工夫をしてあげると、ピカピカの光沢が蘇えってきます。
どこまでピカピカにできるのか、またそこまでのメンテナンスが本当に必要なのかも含めて確かめていくことにしましょう。
まずはアイアンの汚れを落とすことから始めます。
アイアンの表面についている汚れの多くは、土や泥またはインパクトしたときの芝草があります。
しっかり落とすためには、シューズブラシ(たわし)のようなものを使って、溝の隅まで綺麗にします。
アイアンをピカピカに磨き上げられる箇所とできない箇所
アイアンをピカピカに磨き上げるためには、フェースの溝の角にこびりついた泥やソールに彫られた番手の刻印のなかに詰まって固まっている土などを落とします。
普段手入れをしていないと、隅についた泥や土はセメントのようになっているので、先端の細い千枚通しのようなもので?き出すことになります。
ここで気をつけなければならないのが傷をつけないことです。
ピカピカに磨きを入れようとしているのに、力が入りすぎてフェースの溝から外れて表面に線を入れてしまうと簡単に消すことはできなくなります。
場合によっては、フェース面だけでも外注して、磨きに出さなくてはなくなります。
アイアンのフェース面で曇りガラスのようになっているのは、サンドブラスト加工が施されているからです。
まさにピカピカの新品のときに、砂の粒子を当てることで、表面を曇りガラス状態にしたわけです。
もしも、フェース面の傷を消すためにコンパウンドで擦ってしまうと、そのサンドブラス加工も取れてしまいます。
アイアンをピカピカに磨き上げる下地はサンドペーパー
アイアンのフェースは手をつけないので、余計な傷がつかないようにマスキングテープを貼ります。
フェース面に縦の線(バーチカルライン)の内側が、そのマスキングテープを貼る箇所なので、それ以外はピカピカに磨き上げることになります。
まず錆が浮いてるようなアイアンであれば、サンドペーパーの400番くらいから落としていきます。
小さな擦り傷は、1500番であせらずに磨きをかけると消えていきます。
ここで大事なことは、同じ方向に擦ることです。
円を描くような磨き方をすると、ピカピカに光ることはありません。
1500番で全体的に磨きを入れると、以前よりも光沢がなくボケた感じがするはずです。
でも表面を触ってみると、以前よりもツルツルしていることが分かります。
これは新品のときのピカピカの表面の残りがすべて消えたためですが、中途半端に残すと面倒になるので必ず全取りしましょう。
次に2000番で磨き、さらに3000番で磨きますが、このあたりからは手の脂が邪魔になるため、素手で触らないようにしましょう。
アイアンをピカピカに磨き上げるために必要なもの
アイアンをピカピカに磨き上げるためには、どこまで磨くかを決めなくてはいけません。
美術品並みに磨き上げても、ひと振りしただけでソールには傷がつきます。
もともとボールを打つための道具ですから、ある程度の妥協がないと、出来上がり後は飾っておくことになるかもしれません。
車のボディの傷を消すコンパウンドを使って磨くと、ほぼピカピカの状態になります。
また台所用のステンレス磨きのジフなどでも代用できますので、しっかり磨きを変えるようにしましょう。
ちなみに電動工具があれば、パフで磨くとあっという間に光沢のある鏡面状態になります。
ただし電動ドリルを固定する台座とパフを用意できる人は少数でしょうし、リューターと磨き上げるための専用パフを数個用意するのも費用がかかります。
多少は高価な研磨剤になりますが、ネットショップやホームセンターで購入できるダイヤモンドペーストを使えば、簡単に鏡面仕上げができます。
ダイヤモンドペーストは注射器タイプが使いやすいと思います。
ピカピカに磨き光沢のあるアイアンには地道な作業が大事
14000番のダイヤモンドペースト(5グラム)がネット価格で1000円前後、仕上げに使う60000番も同価格で購入することはできます。
本当はパフを使うとあっという間にしがができるので、アイアンのように本数が多い場合には「初期投資」と思って、ダイヤモンドペーストと一緒に注文することをおすすめします。
パフを使わずに磨く場合は、綿棒を用意して地道に擦るのが無駄なく磨き上げる方法です。
同じ方向に綿棒を動かすだけでも鏡面仕上げができてきます。
思っているよりも軽く擦るだけ、あとは勢い良く水をかけるとペーストが流れ落ちます。
しっかり乾燥させると、鏡のように自分の顔や手が見えるはずです。
このままにしておくと、すぐに傷がついてしまうので、せっかくの鏡面仕上げですが、上からクリア塗料を吹きかけます。
塗料の粒子がナノサイズのナノ塗料がネット価格で600円程度ですから、このクリアタイプを塗装すると、はがれることなくピカピカのヘッドを維持することができます。
アイアンをピカピカに磨き上げたら仕上げのスプレーを!
アイアンのソールやバックフェースなど、直接プレーには関係のない部分を磨き上げるわけですから、そのピカピカ感とともに、別色で入っている文字やラインもメンテナンスすると、さらに綺麗な仕上がりになります。
クリアスプレーを吹きかける前に、ゴルフクラブ用のマニキュアを用意しましょう。
一般的にソールにある番手は白色だと思いますが、オレンジや黄色などの鮮やかな色合いのものを入れると、オリジナル感が強くなります。
またメーカー名やモデル番号なども爪に塗るように、ベタ塗りしてからすぐに拭き取ると溝の部分だけ色が入ります。
乾く前に除光液などを使って拭き取ると綺麗な仕上がりになります。
マニキュアが完全に乾いてから、クリアスプレーをかけましょう。
クリアスプレーを吹きかけたら、完全に乾燥しないうちに、フェース部分に貼ったマスキングテープを剥がせば完成です。
ただしクリアスプレーをかけても、ソール部分は数回の練習スイングではげて、細かな傷は浮いてくることにはなります。
アイアンをピカピカに磨きナノ塗料で仕上げよう!
アイアンを鏡面仕上げで磨き上げると、新品同様かそれ以上にピカピカの状態にすることができます。
なおパフをつけられるドリルやリューターがあれば、簡単に磨き上げることはできます。
あとは仕上げにナノ塗料のクリアを吹きかけると綺麗に仕上がります。