ゴルフにおいて重要なことは2つ、距離と方向性です。
そのうちの1つである距離については、クラブの特性をきちんと引き出すスイングが必要だというのはもちろんのことですが、クラブセッティングもかなり重要になってきます。
アイアンからウェッジの組み合わせは、グリーン周りの戦略に直結しますので、是非とも見直したい部分です。
クラブの組み合わせを見直すことが重要
皆さん、クラブセッティングはどのようにしていますか?
ゴルフではルール上14本までクラブを入れることができます。
そのうちドライバーとパターは当然入れるクラブになりますので、残りの12本を上手くセッティングする必要があります。
ドライバーを入れないという特殊なセッティングもありえますが、今回は省きます。
性別、平均スコアにより大きくセッティングは変わりますが、代表的な男性平均ゴルファーと女性平均ゴルファーの2パターンで考えてみたいと思います。
12本中、ウッド、ユーティリティ、アイアン、ウェッジを何本入れるのか、自分の打てる球を活かしてスコアにつながる組み合わせを目指すべく、次項で具体的に見ていきましょう。
男性のセッティングはアイアンが中心になる傾向
平均的な男性の場合から考えてみます。
まず、パー3のショートホールでは、大体160ヤードくらいのコースが多いでしょうか。
中には200ヤード近いショートホールもあるので、5番アイアンでは届かないというティーショットで、5番ウッドや7番ウッドをティーショットで使うケースもあります。
また、ロングのコースでセカンドショットがまだ250ヤード以上あるような場合も、フェアウェイウッドを2本くらい入れておきたいところですよね。
そうなると残りは10本でユーティリティやアイアン、ウェッジをどう組み合わせるか、ということになってきます。
残り200ヤードくらいになってくるとアイアンで距離をしっかりと合わせていきたいところです。
そのような場面でロングアイアンをしっかりと打てるのであれば、ユーティリティは不要かもしれません。
しかし3番アイアンは平均180ヤードの飛距離と言われていますし、それを打ちこなすのはかなり腕前が必要です。
その代わりに4番ユーティリティを入れておけば、多少のミスショットでも飛距離を稼げる可能性は高まります。
そのためユーティリティは1本は入れておきたいクラブです。
そうなると、アイアンは4番~9番を入れることになるでしょうか。
後程、残りの3本をウェッジのセッティングで考えてみましょう。
女性はアイアンとユーティリティを上手く組み合わせて
平均的な女性ゴルファーのセッティングはどうでしょうか。
男性と同じく、ドッグレッグのコースでのティーショットで3番ウッドを使ったり、ショートホールのティーショットで5番ウッドを使ったり、やはりフェアウェイウッドを2本は入れておきたいところです。
ここからが男性とは少し違ってくるかもしれませんが、女性は男性と比べて非力なため、距離を稼ぐのに重いロングアイアンでは難しいという点があります。
そこでフェアウェイウッドをもう1本入れてみたり、ロングアイアンの代わりにユーティリティを組み合わせたりします。
残り200ヤードとなってきた場合、そもそも200ヤード打てるクラブはないでしょう。
ドライバーでも170ヤードが平均だからです。
現実的には打てるクラブで刻むしかありませんから、できる限り距離を稼いでミスの少ないクラブを選択することになります。
フェアウェイウッドを打ちこなすこともなかなか難しいというのが中級者レベルの本音だと思われますので、距離は落ちてもユーティリティを入れておく人が多いでしょう。
3番~5番アイアンの代わりは4番~6番ユーティリティでまかなえるので、アイアンは6番~9番を入れるとします。
男性と同じく、残りの3本をウェッジのセッティングで考えてみましょう。
ウェッジとはどのようなクラブかを知ろう
ではセッティングに加えたいウェッジとはどのようなクラブなのでしょうか。
ウェッジはアイアンの一種でロフトが9番アイアンより大きなクラブです。
その中で一番ロフトが少なく、距離を得られるのがピッチングウェッジです。
アイアンのセットを購入すると、5番アイアンからピッチングウェッジまでというセットが多いのが近年の特徴です。
昔は2番アイアンや3番アイアンも使われていましたが、ユーティリティの登場で2番アイアン、3番アイアンはほとんど見かけなくなってきました。
ピッチングウェッジよりロフトのあるウェッジがセットとなっているものもありますが、ピッチングウェッジ以下のクラブについては、好みやスイングレベルに応じて選択肢が多くなるので、順に揃えて行くことをおすすめします。
ウェッジには、ピッチングウェッジの他にアプローチウェッジ、サンドウェッジ、ロブウェッジなどがあります。
どういったセッティングにするのか、基本的にはロフトが4°~7°刻みでバランス良く組み合わせます。
自分の持っているピッチングウェッジのロフトが43°だったなら、ピッチングウェッジ(43°)–アプローチウェッジ(49°)–サンドウェッジ(56°)という具合です。
アイアンをとるかウェッジをとるか、ウェッジ3本の場合
ウェッジを3本にするか4本にするか迷っている人も多いかもしれません。
フェアウェイウッド2本、ユーティリティ1本、アイアンを6本入れて、3本のウェッジだったとします。
そこでピッチングウェッジ(43°)–アプローチウェッジ(49°)–サンドウェッジ(56°)という例で見てみると、フルショットの飛距離では105ヤード、90ヤード、75ヤード程度です。
これならバランスは取れているように思えますが、問題なのは短い距離のアプローチです。
49°のアプローチウェッジでは、上げるアプローチが好きなゴルファーにとってはロフトが立ち過ぎて扱いづらくなります。
また残り80ヤードでハザードなどをクリアしてグリーンを狙う場面では、49°のアプローチウェッジの次が56°となると、フルショットしてもバンカーに入る可能性が高いため、80ヤードを打つには、49°で完全にコントロールショットするしかありません。
残り80ヤードのバンカー越えのショット、結構遭遇するシチュエーションではないでしょうか。
先ほどの例では105ヤードから85ヤードまでをピッチングウェッジでコントロールすることになります。
フィーリングで、距離を打ち分けられるタイプのゴルファーは問題ないでしょうが、一般的には難しいショットになり、ウェッジの組み合わせを検討する必要が出てきます。
ウェッジ中心に組み合わせてアイアンを削る方法もアリ
ウェッジを4本にした場合を見てみましょう。
ロブウェッジを入れるゴルファーもいますが、ロフト角の刻みで4本にする人も多くみられます。
例として、最近の傾向でピッチングウェッジが9番アイアン並みにロフトが立っているクラブを使っている人の場合です。
例えば9番アイアンが38°、更にピッチングウェッジが43°のものを使っている場合、それより下のウェッジをアプローチウェッジ(48°)–アプローチウェッジ(52°)–サンドウェッジ(56°)と組み合わせるようなケースです。
こうすることで、ピッチングウェッジで105ヤード、48°で95ヤード、52°で85ヤード、56°で75ヤードと、理論上は同じスイングで10ヤード刻みの飛距離をコントロールすることができます。
アマチュアゴルファーは、長いクラブを思い通りに扱うことはなかなかできません。
男性であれば4番アイアン、女性であれば6番アイアンを扱う自信がなければ、上記ようにウェッジを充実させることも一つの方法です。
ショートゲームをいかにまとめるかという部分が絶対的にスコアに直結するからです。
クラブの組み合わせはレベルに応じて見直そう!
アイアンからウェッジのクラブの組み合わせはゴルフをしていく上で常に変わっていくものです。
特に初心者から中級者、中級者から上級者になっていく過程ではセッティング自体に対する考え方も変わってくるでしょう。
初心者は、クラブ一つ一つを使いこなすことは難しいので、7本~10本のクラブのセットから始めるので十分と言えますが、今の自分の技術でクラブに頼ることで改善されるのであれば、是非クラブの力を使ったほうが良いのです。